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世界の深刻な氷河衰退の原因は本当に温暖化?

インターネットやテレビなどでも時々取り上げられていますが、ヒマラヤ、アルプス、キリマンジャロ、グリーンランド、近年世界中の氷河や氷床が猛烈な速さで衰退しています。

原因は温暖化であると聞くことが多いのですが、スイスアルプスの氷河に焦点を当ててこれが温暖化のものなのか、あるいは数百年ごとに繰り返している温暖期と小氷期の周期的なものなのかを探っていきましょう。

最終氷河期から現在まで

11万5000年前から始まった最終氷河期は2万2000年前にピークを迎えます。

※年代測定法や分析によって氷河期開始が11.5-7万年前、ピークが2.5-1.5万年前と考え方に幅がありますが、どれが正解とはいえません。

スイスでは平野部でも厚さ1kmの氷河で覆われていました。

今から1万5000年前頃からは気温は一気に上がり始め、その後ヤンガードライアスによる寒のもどりが起こり、みるみる氷河期並みまで気温が戻ってしまいます。その後に1万1500年前に一気に気温は上がりようやく氷河期は終わりました。

ルツェルン氷河博物館の展示物には、スイス平野部の氷河は1万9500年前から後退し始め、1万8500年前には平野部の氷河もかなり後退し、ルツェルンの地表がようやく姿を現したことが絵で表されています。

ちなみにルツェルン氷河博物館の展示コーナーでは氷河期ピークは2万5000年前と記されています。

氷河期には周期があり、地球は過去に氷期と間氷期を何度も繰り返しています。最終氷河期という名ですがこれが最後というわけではありません。現在は間氷期、つまり暖かい時期なのです。

氷河や氷床が溶けるとどのような影響があるのか

氷河消滅まで時間の問題か、キリマンジャロ

世界の氷河氷床のうち90%の量が南極にあります。9%がグリーンランド。

もしも南極の氷が溶けていくと海水面はみるみる上昇し、大変なことになってしまいます。南極の氷が全て解ければ海水面が数十メートル上昇することになります。南極の影響が一番でかいです。

キリマンジャロも氷河が溶ける問題が言われていますが、キリマンジャロにはコーヒーなどの農地が広がり、これらは山の氷河や雪の溶ける水にも頼っています。この氷がなくなってしまうと農地に影響する可能性もあります。

スイスでは氷河が溶けることにより、氷河で支えられていた山肌の崩落がアイガー東壁で2006年より起こっています。

かつては氷河村と言われたスイスグリンデルワルト

標高1034mにあるスイスのグリンデルワルト。

ここも氷河時代には氷河で完全に埋まっていた場所です。グリンデルワルトに人が初めて訪れた時、一帯はすべて森で覆われてました。開拓者は木を切り出してアルプの牧草地を作り現代に至ります。

グリンデルワルトにはオーバラー氷河(上氷河)とウンタラー氷河(下氷河)の2つの氷河があり、かつては氷河が村まで伸びていて、住民はそれを切り出して生活に使っていました。

ここは世界一標高の低い場所にある氷河と言われていました。

1990年頃まではヴェッターホルンとメッテンベルクの間にあるオーバラー氷河(上氷河)の先端部には氷河をくり抜いたトンネルが掘られ、中を歩いて探検できるようになっていました。その場所は現在は溶けてもうありません。その後も氷河はどんどん衰退し氷河先端部ははるか山の上です。

かつて小氷期があり1850年頃にはグリンデルワルトの氷河は山から溢れ出して村を飲み込む寸前まで発達しました。

ホテルの敷地にまで氷河の先端部が伸びてきたほどです。グリンデルワルト博物館に当時の資料がありますが当時描かれた絵を見ると氷河村という名前がピッタリだったことがわかります。この氷河も1800年代後半から徐々に後退を始め、1990年頃からは溶け方が一気に加速していきます。

氷河を見にグリンデルワルトを観光に来る人はもはやほとんどいないかもしれません。

スイスでは氷河衰退による山の崩壊が起こっている

崩れたアイガー東壁 2011年撮影

2006年7月13日にアイガー東壁の一部の70万立方メートルが崩落

死者やけが人はなし。麓のグリンデルワルトには埃が舞い現地ではニュースになりました。

これは突然崩落したのではなく、東壁の亀裂は観測により事前に確認されていていつ崩落するかわからない状態でした。そのため、2006年6月29日に爆薬を使って落ちそうな壁を前もって破壊。しかし崩れきれなかった壁が翌月に一気に崩落しました。その後も小規模な崩落が続きます。

スネガから見たランダの山崩れ 1998年撮影

近年の氷河衰退とは直接関係ないかもしれませんが1991年にはバレー州にあるツェルマット手前のランダ村付近で大規模な山崩れが起きています。

崩れた量は3000万立方メートル。観測により山の亀裂が事前に予測できていたせいか、死者やけが人はなし。いまも崩れた土砂はほぼそのまま残っています。ここも氷河時代には氷河で埋まっていた場所です。

間氷期の中で繰り返す小氷期と温暖期

現在は間氷期ですが、温暖な間氷期の中でも小氷期を何度も繰り返しています。

小氷期になるとスイスアルプスの氷河はみるみる成長します。温暖期にはいるとみるみる後退を始めます。氷河というのは気温変動に敏感です。

実はスイスの氷河は今よりも溶けている時期がありました

。今から3000-3500年前の時期は現在よりもさらに氷河が溶けていて、行商人がスイスからマッターホルン横の峠を越えてイタリアに家畜を売りに行っていました。スイスからイタリアへ向かうマッターホルン横の峠にはその遺跡があります。

つまり近年の氷河後退はこの温暖期かもしれないという考え方もできます。

もし原因が温暖化ならば、次に小氷期が来ても前回のようなには冷えないか、あるいは温暖化で気温が今後も上昇し続けるなら気温変動ではほとんど確認できないレベルかもしれません。

世界の平均気温の推移

世界の年平均気温偏差(陸上のみ)の経年変化(1880ー2018年)
出典:世界の年平均気温偏差の経年変化(気象庁ウェブサイトより)

細線(黒):各年の平均気温の基準値からの偏差
太線(青):偏差の5年移動平均値
直線(赤):長期変化傾向。
基準値は1981ー2010年の30年平均値。

1970年代後半からはどんどん上昇していますね。

どこまで上がるのかわからないくらい上昇が続いています。ですがこれだけ見て温暖化だ!と判断するのはまだ早いと思います。これは小氷期終わりからのグラフなのですべて右上がりというのもあります。

このグラフよりさらに過去まで見ればどうでしょうか?間氷期の中でも気温変化は一定ではありませんし過去数千年の気温変動グラフを見ればまた違った見方が出来ます。

これら総合的なデータを踏まえて理由を探る

長期的な気温変化グラフなどを見ていると、現在は間氷期の中の小氷期後の温暖期と位置づけることも出来る。 今すぐに結論は出ません。

ここ300年ほどの右上がりの気温上昇が温暖化の影響であると決めるには長期的な観測が必要だと思います。

ただ二酸化炭素排出量は確実に増えています。

これがどれくらい影響があるのかということは、たとえグラフを照らし合わせてもそれは単に小氷期以降の気温上昇にたまたま時期が重なり一致したと言うだけかもしれない。

二酸化炭素が温暖化に与える影響は正直まだわかっていないのではないかと思うわけです。

さあ、これからどうなるんかな。

でもスイスの氷河消えると寂しいよ。

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