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コロナに有効?イベルメクチンの世界情勢

最近イベルメクチンがコロナ治療薬として有効であるという個別の研究論文を片手にイベルメクチンを拡散するSNSの書き込みが多い。ユーチューブのチャットでもイベルメクチンがいいと拡散する人がいた。

イベルメクチンの関心が高まっている気がしたので世界情勢がどうなっているのかちょっと調べてみました。

そのイベルメクチンだが、日本語wikiではイベルメクチンがコロナ治療薬として世界的な評価の記述はなく、コロナに有効な結果が出たとする論文を集めた前向きな記述となっています。

しかし英語wikiでは逆で、イベルメクチンがコロナに有効であるという誤情報が流れたが、裏付けはないときっぱり記述しています。

海外の主要機関などはどう評価しているのか調べてみた。メディアの書いた記事は参考にせず、保健省などから直接調べます。

※情報は常に更新されます。また翻訳に誤りがあるかもしれません。情報元のリンクを載せていますので確実な情報を得る場合は直接ウェブサイトでの確認をお願いします。

wikiでは日本語と英語で印象が異なる

Wikiというと中立的な観点から見た辞書ツールとして定評がある反面、誤情報が書き込まれることがよくある。

Wikiは情報源として論文など引用を添付されているが、論文というのは同じ研究でも結果が異なるものが多く存在する。主張するのに都合の良い論文だけを抽出引用して情報を編集すると、偏った情報源となる可能性がある。

そのため政府などの機関は出来る限り多くの論文を集め、専門家を集めて一つ一つ評価して判断する。

さらに論文というのは過去をたどっても不正や捏造が多く、再現性や研究規模、出資者など透明性が問われる。よって発表された論文があるから科学的根拠で決定したとは言い切れない。

よって個別の研究論文よりも「政府などのガイドライン」や「論文を集めて評価した系統的レビュー」のほうが確実性が高い。

こういったことから主要機関では研究論文で効果があったからと安易に考えず論文を一つ一つ評価して慎重に判断します。

イベルメクチンに話を戻すと

日本語Wikiは、イベルメクチンがコロナに有効かについては触れていない。研究事例という項目で研究チームや企業が行った成果、また承認された国を記述してある形。(2021年6月20日閲覧時点)

しかし英語Wikiでは違う扱われ方がされている。

英語Wikiでは「イベルメクチンはコロナに有効であると誤った情報が広まった」ときっぱりと記述。ただし有効ではないと否定しているわけではない。また、一部の国では承認しているとも書いてある。(2021年6月20日閲覧時点)

日本語Wikiを読んだ人は一見イベルメクチンがコロナ治療に有効であるというものが確定したかのように受け取ってしまうかもしれない。一方英語Wikiではコロナ治療に効果がないと受け取られてしまうような記述。

世界の状況

イベルメクチンを新型コロナ治療薬としてどう評価されているのかのまとめです。2021年6月20日時点の情報で調べました。

機関イベルメクチンを
コロナ治療薬として
世界保健機関(WHO)臨床試験のみの使用を推奨。
米国食品医薬品局(FDA)承認していない。
コロナ治療として使用しないよう注意喚起。
米国国立衛生研究所(NIH)データ不十分で推奨も反対もできない。
欧州医薬品庁(EMA)臨床試験以外の使用をサポートしていない。
オーストラリア保健省データ不十分で評価できない。
チェコ保健省未登録の医薬品として医師の裁量で投与を許可。
スロバキア保健省2021年1月26日から6ヶ月間、使用許可を与える。
ペルー一度は承認したが取り下げ。
限定的な使用のみ可能。
南アフリカ政府承認されたイベルメクチン治療薬はない。
ただし裁判所の命令により未登録のまま限定的に処方が可能。
南アフリカ医療製品規制当局(SAHPRA)承認していない。
緊急時の場合、医師の判断で処方は可能。
厚生労働省承認していない。
治療薬候補として治験が行われている段階。
※2021年6月20日時点の情報。

世界保健機関(WHO)

世界保健機関(WHO)ではイベルメクチンは臨床試験内での治療のみでの使用にすることを推奨。

治療薬が有効であるかについては研究の規模が小さく方法論的な制限があり、低い確実性である。

(2020年6月20日確認時点)

アメリカ食品医薬品局(FDA)

アメリカ食品医薬品局(FDA)では、コロナの治療にイベルメクチンを使用するべきではないとしています。

大量投与で健康被害のリスクがある。他の薬と相互作用する可能性がある。

馬を対象としたイベルメクチンで自己治療した後に、医療支援を必要とし、入院した患者の複数の報告がある。

動物用イベルメクチンはヒトに承認されたものとは異なり、動物用に含まれる不活性成分がヒトにどう影響するかわかっていないので使用しないようにと注意喚起。

(2020年6月20日確認時点)

アメリカ国立衛生研究所(NIH)

アメリカ国立衛生研究所(NIH)のウェブサイトには治療ガイドラインではイベルメクチンはデータ不十分で評価できないと記述されています。

イベルメクチンはSARS-CoV-2を阻害することが示されているが、抗ウイルス効果を得るには承認量の最大100倍の投与が必要であるという研究がある。

COVID-19に有効だとする研究の多くは質が低くバイアスを除外できない。

(2020年6月20日確認時点)

オーストラリア保健省

オーストラリア保健省では、コロナ治療にイベルメクチンを使用する事は安全で効果的な使用をするための根拠が不足していると説明。

National COVID-19 Clinical Evidence Taskforceでは臨床試験以外での使用を推奨していない。

(2020年6月20日確認時点)

チェコ保健省

チェコ保健省は医療施設が医師の裁量でイベルメクチンの投与を許可。

ただしイベルメクチンの明確な効果は十分ではなく、COVID-19の治療として定着したものではない。その使用は医師の裁量に委ねられる。

処方箋があれば薬局でも入手出来るように一時的許可。2021年8月31日まで。

(2020年6月20日確認時点)

スロバキア保健省

スロバキア保健省は2021年1月26日から6ヶ月間、未登録の薬物イベルメクチンの許可を与えている。

イベルメクチンは病院に加えて、薬局でも処方箋により購入できる。

ペルー保健省

ペルー保健省は2020年5月に新型コロナ治療薬としてイベルメクチンを承認したが半年ほどで取り下げ。

発症初期の軽度の外来患者のみへの使用。入院中の患者には使用されない。

(2020年6月20日確認時点)

南アフリカ

南アフリカ政府はイベルメクチンについてウェブサイトで、安全性と有効性が確認されるまで、薬の配布や服用をしないようにと記載。

現在承認されたイベルメクチンはない。

南アフリカ医療製品規制当局(SAHPRA)は、イベルメクチンの臨床試験は全体的な質が低いと指摘。SAHPRAはイベルメクチンの承認はしていない。

南アフリカ放送協会が、「SAHPRAはイベルメクチン使用許可に同意した」と報道したことについて、SAHPRAは誤った無責任な情報だと2021年3月29日にウェブサイトで告知。

SAHPRAは緊急時の場合、医師の判断において未登録のイベルメクチンを個人に処方する権限を与えている。

さらに、北ハウテン高等裁判所は、医師がSAHPRAの許可を得ることなく、重症の場合のみイベルメクチンを処方できるようにすることを命じている。

厚生労働省(日本)

現在承認された治療薬はレムデシビル(特例承認)、バリシチニブ。

(2020年6月20日確認時点)

まとめ

個別の研究では成果が出たとするものは多いが、保健省などの機関では2021年6月19日の現時点では承認していないところがほとんど。

許可が出ている国も緊急的な使用または期間限定という条件が付く形。

今後臨床試験が進み、確証的なデータが十分揃えばそのうち承認される時が来るかもしれません。

日本では北里研究所が北里大学病院で医師主導治験を実施中であり、海外でも研究が多く行われています。

ただ、イベルメクチンはコロナ治療薬としては現段階(2021年6月20日時点)では日本国内では未承認です。

個人の判断で勝手にイベルメクチンをコロナの治療薬として使用した場合は個人の責任となり、もし副作用が出た場合は医薬品副作用被害救済制度に適用されないことを覚悟しないといけません。

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