前の記事でチョロっと書いたUSB規格の紛らわしい名称変更について。
USBはUSB3.1以来、過去の規格が次々と名称変更されています。
これをきちんと知っておかないと、USB製品を買うときに、商品名にUSB3.1と書いてあったのでUSB3.1(Gen2のほう)だと思って購入したのに実はそれより遅いGen1の方のUSB3.1(つまりUSB3.0)だったなんてなりかねません。
こんがらがってわからない?
今日はこれをわかりやすく記事にしました。
まずはUSB規格を
USB規格の表です。
どんどん名称が変わりますが、赤い文字が現在の名称。
名前の原点 | USB規格 | 最大転送速度 |
---|---|---|
USB 1.0 | USB 1.0 | 12Mbps |
USB 1.1 | USB 1.1 | 12Mbps |
USB 2.0 | USB 2.0 | 480Mbps |
USB 3.0 | USB 3.0 ↓ 名称変更 USB 3.1 Gen 1 ↓ 名称変更 USB 3.2 Gen 1 | 5Gbps |
USB 3.1 | USB 3.1 Gen 2 ↓ 名称変更 USB 3.2 Gen 2 | 10Gbps |
USB3.2 | USB 3.2 Gen 2×2 | 20Gbps |
赤い文字が現在の名称ですが、店頭のパッケージには古い規格名称で表示されていたり、旧名称と新名称が同時表記されていたりもします。ここらへんがさらにややこしくなっている原因。
名前なんて変えなくてよかった
名称変更といえばUSBだけでなく、無線LANも2018年にIEEE802.11◯◯からWiーFi◯へ変わりました。これはそれほど問題もなくわかりやすかった。
しかしUSBは違う!
無線LANは完全に別物の名前になったが、USBはUSBという名前を残し、ナンバリングを継続したまま新しくしちゃった。そのため古い規格も新しい規格かと間違えられやすい。
しかも USB3.2 Gen1、USB3.2 Gen2、USB3.2 Gen2x2 なんていう、長くて似たりよったりでわかりにくい複雑な名前。やるなら古い名称を残さないでまるっきり別物の名前にしてほしかった。
古いものが混同されにくい名前。 USBという名前をばっさり捨てて、もう、Gen1、Gen2、Gen3でいいじゃないか。
Gen2x2なんてだめ。ややこしい。レーン2本なんて深い正確な意味は不要。順番に数字振るだけでいい。名前なんだから消費者が区別付けばそれでいい。
エンジニアの都合なんてどうでもいいんです。
というかそもそも名前変更なんていらなかった。
USB製品購入時に気をつけること
ポータブルSSD 1TB、USB3.2 Gen1対応。
などと書いてあるのを見て、
USB3.2かあ、USB3.0より新しい規格か。
速そうだし決めた。
と勘違いしないように。
USB3.2 Gen1はUSB3.0のことです。名称変更を知らない人は勘違いして購入してしまうかもしれません。
USBメモリ64GB、USB3.1/USB3.0/USB2.0対応。
と書いてある商品を見て、
USB3.0より速いUSB3.1対応か。
これに決めた。
と商品タイトルだけで決めつけないように。きちんと仕様表記を見るとUSB3.1 Gen1と書いてあることは多いです。これはUSB3.0のことです。
単にUSB3.1と書いてあっても、USB3.1 Gen1(USB3.0)なのかUSB3.1 Gen2(速い方のUSB3.1)なのかわかりません。このような表示は好ましくありません。むしろ悪質です。この表記をする場合、大抵は性能の低いほうです。
古い名称と同時表記したり、非常に紛らわしくなっていますので、USBの規格をしっかり覚え、USB関連商品を選ぶ時は十分注意して下さい。
USB3.1とUSB3.2系は、Gen1 か Gen2 か Gen2x2 か、そこが一番大事ですので確認を忘れずに!