レジ袋が有料化してかなり過ぎましたが、ネット上ではレジ袋削減が意味ないとする声をちょこちょこ目にします。
世界の専門機関が協議して環境問題に取り組んでいくことになった一つがレジ袋削減であるが、これらの結論が個人によって否定されます。
レジ袋削減が意味ないと何を根拠に言っているのかいくつか見ていきましょう。
レジ袋は廃油で作られているから削減は意味がない?
レジ袋はポリエチレンを原料としています。ポリエチレンは石油から精製された「ナフサ」が原料。
ポリエチレンが使われているのは使い捨てレジ袋だけではありません。使い捨てではない密封容器や灯油缶、ポリバケツ、パイプ類など他の分野で数多く利用されています。
袋を使い捨ててゴミで焼却や埋め立てするよりリサイクルしたほうがCO2排出量が少なく、また埋立地の緩和につながります。
ゴミ袋として再利用するから問題ない?
半透明のレジ袋が燃えるゴミ用の袋として使用できる地方自治体もありますが、福岡市などでは市が回収するゴミの袋として使えるものは、ごみ処理経費が価格に含まれた指定袋のみです。
その福岡市ではレジ袋は燃えるゴミとして廃棄できますが、リサイクルマークPEがついているレジ袋は分別回収してリサイクルとするのが理想です。
使い捨ては衛生面に優れている?
マイバッグに雑菌がつくのは間違いないと思いますが、マイバッグが衛生面で問題がある(健康面で影響が出るという意味で)と思うのは気にしすぎです。気になるならば定期的に洗濯すればOK。
マイバッグで衛生面に問題があるとするならば、まずは普段買い物時に使っている財布の衛生面を考え直さないといけないでしょう。スマホはもっと雑菌だらけで不潔です。上着や靴紐などの衛生面も気をつけないといけません。
またマイバッグを使用する事で食中毒などが報告されたという話は聞いたことがありません。コロナ感染防止という理由であっても、マイバッグから感染したという例は聞いたことがない。
そもそも帰宅後は手を洗うのが基本。それは使い捨てレジ袋で買い物した場合でも同じ。そもそも食品そのものが容器包装に入っておりバッグが原因で食品が直接汚染される心配はない。
廃プラでレジ袋の割合はわずかだから意味ない?
環境省によれば、日本から毎年排出される廃プラスチックのうちレジ袋が占める割合は2%程度ということらしい。
レジ袋の割合がごく僅かというのは事実です。
しかし効果が小さい品目でも何種類も合わされば大きな効果となる。この品目は効果が小さいからと諦めれば、他の効果の低い品目までも同様の理由で何もしなくなり、結局何も改善しない。
一人の努力の効果はわずかだが、日本中の一人ひとりが努力すると大きな効果となる。一人の効果が僅からだから意味ないとしてやらなければ、他の人も同様の理由でやらなくなり、何も改善しない。
これは何事においても言えること。
レジ袋削減の狙いとは
レジ袋有料化は、有料化することによりマイバッグなどを普及させ、使い捨てのレジ袋を削減するのが目的。
背景には海洋ゴミ問題、海洋生物への影響、CO2問題、廃棄プラスチック問題などがあります。
これは日本だけが行っていることではなく世界全体が行っていることです。
もしも世界中でプラスチックのリサイクルやレジ袋削減など全くせず、今まで通り好き放題使い捨てていったならば、これらの問題も今まで通りの有様で全く改善されないどころか更に悪化していくでしょう。