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旅客機安全神話を崩したボーイング737MAX問題

写真はボーイング737の旧型機種

ボーイングの新型機737MAXが問題になっています。

昨年2018年10月に墜落し、今年2019年3月にも墜落。2つの事故は機種の不具合が原因、しかも制御システムの誤作動という同じ原因で墜落した可能性が強まっている。

問題はそれだけではない。ボーイング社は最初の墜落事故の前からシステムの欠陥を認識していたということです。最初の事故後の対応も問題がありました。そして2019年12月23日にボーイングのデニス・ミュイレンバーグ最高経営責任者が辞任。

ボーイング社は十分な安全対策を行っていなかったのでしょうか?

ボーイング737MAX

737型機と言えば古くからある機種ですがそのシリーズの最新型機です。初飛行は2016年1月29日。

737MAXは今までの737シリーズに比べ燃費向上、エンジンはCFMインターナショナル社のLEAP-1B。エンジン変更に伴って飛行の特性が変わるためMCASという操縦特性増強システムを搭載。しかしこのMCASが悪さをすることに。

この問題の経緯

  • 2016年1月29日
    初飛行
  • 2017年5月22日
    運用開始
  • 2018年10月29日
    ライオン・エア610便墜落
  • 2019年3月10日
    エチオピア航空302便墜落
  • 2019年3月
    737MAXの運行停止が各国で拡大
  • 2019年4月4日
    ボーイング社が制御システム誤作動を認める
  • 2019年12月16日
    ボーイングは2020年1月より737MAXの生産中止を発表
  • 2019年12月23日
    ボーイング社の最高経営責任者が辞任

事故についての考察、ハイテク化の弊害か

機体バランスを失っての事故と言うとかつてマクドネル・ダグラスのMDー11型機を思い出しました。

MD-11型機は同じダクラス社のDC-10の標準仕様より全長は長く、空気抵抗を減らすために水平尾翼はかなり小さい。エンジンはDC-10同様に3発。水平尾翼が小さい代わりに手動操縦ではコントロールが難しい機種でした。

操縦ミスによる事故は多く、日本の成田空港でも貨物機であるフェデックス80便が着陸失敗してひっくり返って炎上したのは空港カメラで捉えられていてニュースで大きく流れました。

このMD-11型機は私は何度か乗ったことがあります。

機材のトラブル経験は一度あります。1998年にチューリヒ空港からスイス航空MD-11型機で帰国する際に、空港の誘導路の途中で停止。機材にトラブルが出て、乗客を乗せたまま電気系統ユニットの交換で40分ほど待機、それから飛び立ちました。

その数カ月後にスイス航空111便(MD-11型機)が配線からの火災によって墜落しました。ちなみにMD-11型機は電子制御で操縦するフライバイワイヤというシステムです。

737MAXはMCAS(操縦特性増強システム)の不具合。

電子制御関係のというのは車やバイクの世界でもトラブルが多い。ECUなどたびたびリコールが発生します。修理はプログラムを書き換えるだけ。こういう不具合はハイテク化が進むほど増えていくと思います。航空業界も例外なく。

737MAXに搭載する新型エンジン取り付けによって発生するピッチアップ。このピッチアップによる失速対策として導入したMCASという操縦特性増強システム。これが皮肉にも安全性を崩壊させることになりました。

ボーイング社は誤作動を事前に認識していたという。安全を最優先し新型機導入を延期するべきであったにもかかわらず、ボーイング社は新型機の導入を優先した。結果、同じ原因で2度も墜落した。

ボーイングはMCASのソフトウェア改修と言うが、皆さんは乗りたいと思いますか?

もしも原因が他にもあった場合、またトラブル発生します。旅客機は不具合が出たら車のように途中ですぐ止まることは出来ません。最寄りの空港まで飛び続けないといけません。

ソフトウェア改修だけで本当に大丈夫なのか、運行再開しても私なら2–3年は様子を見たいところです。「もう安心です」と言われても「ハイそうですか」と思うことはできません。

旅客機の安全神話はどこへ

1度目の墜落事故で何が対策されたのか。なぜ2度目の事故が起きたのか。航空機事故対策とは一体なんなのか。

航空機の安全性全を語るときに、何重にも安全対策が施されていて旅客機がいかに安全であるかをアピールします。

そして墜落事故の確率は百万分の一などの数字を示し、航空機が世界一安全な乗り物であるということを誇示します。しかし、ゼロではない限り事故は起きます。そして事故は起きました。

そりゃ旅客機は自動車事故より事故率は圧倒的に低く、確率だけで言えば最も安全な乗り物かもしれません。

しかし旅客機はたった1度の墜落でも一気に3桁の死者を出してしまう危険な乗り物です

乗客は自分の努力では事故対策のしようがない。すべてはおまかせ状態。出入り口は閉じられてロック、途中で降りることは出来ません。旅客機は全員が運命共同体で命を預けているのです。

自動車の交通状態は過密状態のスレスレで違反ドライバーも多い中で四方八方から動いています。

一方旅客機は機体は安全対策が車よりも厳重に施され、パイロットは徹底的に訓練され、整備も万全、おまけに管制塔まである。ここまでやっても稀に墜落します。旅客機の墜落事故は自動車より遥かに悲惨なものです。

旅客機墜落は一度の事故で数百人の命が奪われますが、旅客機は何事もなかったかのようにその後も空を飛び交い続けます。

しかし失った命は戻ってきません。

航空機事故のほとんどは人為的ミスと言われますが、737MAXの2件の墜落事故は飛行機の欠陥。つまり操縦ミスでもなく、整備ミスでもない。

死亡事故が起きても航空機メーカーは数年後にはまた社員全員が元気にいつもの生活を取り戻して働いているわけですが、墜落で犠牲になった遺族には元の生活は二度と戻ってきません。

心の痛みは一生続くのです。これを忘れないでほしい。

旅客機は最も安全な乗り物?
事故が起こるたびにそう感じてしまいます。

一度の事故のインパクトがあまりに大きい。
確率で言えば最も安全な乗り物かもしれない。

しかし、一歩間違うと一気に数百人の命が消える。
そういう意味では最も危険な乗り物である。

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