環境省や消費者庁が2024年6月21日に令和4(2022)年度食品ロス量推計値を公表。
これによれば令和4(2022)年度の食品ロス量は472万トン。
これは国民一人あたり換算で年間32,125円の経済的損失ということらしい。これを1日で換算すると88円。
ただしこれは食品関連事業者から発生する食品ロス量を含めた数字で、一般家庭から発生する食品ロス量は236万トン。そこから計算すれば、国民個人では年間16,000円(1日あたり44円)を無駄にしていることになる。
それでも年間16,000円。塵も積もれば山となるというのはこのことである。
前年度と比べると食品関連事業者が279万トン→236万トンで84.6%に減った。一般家庭が244万トン→236万トンで96.7%に減った。
こう見ると事業者のほうが食品ロス削減によく努力したといえるが、一般家庭の方は前年度とほぼ変わらず、食品ロス削減についての意識が足りないのかなという感想。
下のグラフは環境省のデータを元に、食品ロスの過去10年分の年次変化を当サイトでグラフ化したものである。
このグラフで傾向を見ると、2012年は事業者と一般家庭ではそれほど差はないものの、2015年をピークに事業者の食品ロスが増えた。2015年以降は事業者と一般家庭との差はどんどん縮まり、2022年にとうとう差がなくなる。特にここ最近は事業者の取り組みのほうが、一般家庭よりも上回っているのかもしれない。
環境省によると一般家庭での食品ロスの内訳は2016年度のデータで食べ残し38.5%、過剰除去30.9%、直接廃棄30.6%となっています。
多くの人にありがちで特に無駄と思えるのは、冷蔵庫や冷凍庫に保存し、そのまま1年2年3年と忘れられ期限切れとなってしまうパターン。冷蔵庫をこまめに整理していればこういう忘れ物はなくなる。これは非常にもったいないパターンなので気をつけるべし。