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メーカーはスマホのSDカードスロットをなくし内部ストレージで荒稼ぎ

最近のスマホはマイクロSDカードスロットがことごとく搭載していません。アプリや写真、動画は本体基盤直つけのストレージに保存、そして容量が足りない人はクラウド保存でどうぞという流れ。

マイクロSDXCカードは、信頼のサンディスク製の4K動画対応の高速のものでも512GBで7,000円ほど、128GBでは2,600円ほどで購入できる。簡単に容量増加が出来る魔法のカード。

しかし最近はこのカードスロットを搭載しないスマホばかりである。iPhoneはもちろん全機種搭載していないが、最近はAndroidでも搭載しない機種が増えてきているのだ。

カードスロット搭載モデルは時代遅れみたいに書いている記事もあるが、ユーザーの実態は、データが圧迫し、SNSを見ても容量が足りなくて困っている人で溢れかえっている。撮りためていく写真や動画データは月日が流れるたびに無限大にどんどん膨れ上がるのだ。

にも関わらず容量を拡張できるSDカードスロットのないモデルへ進化していく。

SDカードスロットがないスマホが増えている理由について、様々な意見が飛び交っているが、海外と日本のネットの声は一部の意見が異なる。日本ではメーカーの肝心な意図(利益目的)が指摘されず。

SDカードスロット非搭載の理由?

最近のスマホがマイクロSDカードスロットを搭載しない理由について、ネット上では様々な情報がある。ここには海外で言われている肝心な理由の一つが入っていない。

  1. SDカードは速度が遅い
    スマホの内蔵ストレージはシーケンシャル1500MB/sなどそういう世界だが、マイクロSDXCカードは100MB/s程度しかない。時代遅れである。
  2. SDカードは故障率が高い
    マイクロSDカードが突然死するSNSの声は多い。1人で3枚故障とか結構いるのでまんざら気のせいでもなさそうである。
  3. スロットスペースがない
    スマホの設計上、スロットを搭載するスペースが厳しい。その分厚みなどが増す。
  4. クラウド保存があるからカードは不要
    クラウドへ保存すればデータは消えないし、スマを買い替えでもデータ移行をしなくていい。

ただ、この意見にはちょっと疑問もある。

SDカードは速度が遅い?

スマホの内蔵ストレージはシーケンシャル1500MB/sなど進化してきたのに、マイクロSDXCカードは100MB/s程度しかなくすでに時代遅れというような意見。

まあSDカードの速度は本体の高速ストレージに比べればウサギとカメのレベルで話にならないほど遅いですが、だから力不足というものでもない。

普通はアプリは高速の本体ストレージに。で、自分で撮影した写真や動画などはマイクロSDXCカードに、といった使い方をします。

そもそも1500MB/sなんて普段の使用環境ではとんでもなく速いレベルで、通信環境で使うビット換算だと1万2000Mbps。重たいゲーム起動や読み込みならともかく、個人の写真や動画を保存・閲覧にはオーバースペック。マイクロSDXCカードの速度で十分。

4K動画では速度が足りなくなる可能性が・・・という意見もありますが、30フレームの4Kのデータ速度はおよそ40Mbps(メガビット/秒)=5MB/s(メガバイト/秒)。60フレームであればこの2倍。

マイクロSDXCカードの読み込み速度は256GBのV10クラスのカード(最低速度が10MB/sの規格)で実際測定すると読み込み100MB/s、書き込み20MB/sくらい。V30クラス(書き込み最低速度が30MB/sの規格)だと、実際の市販品では書き込み60MB/sほどはある。

つまりマイクロSDXCを使った4K動画撮影、読み込み再生は全く問題はない。60フレームならV30クラスを使えば安心。

でもね、4K60フレームで撮影したらデータ量がとんでもない(10MB/s計算で行くと1時間撮影すれば36GB)ことになり、撮りためていけばスマホの本体ストレージなんてあっという間に圧迫。マイクロSDXCカードだろうがクラウド保存だろうが全く足りなくなる。

こんなのはパソコン使ってその都度HDDに移していくとかしないとやばいレベル。You Tubeで非公開アップロードで保存する作戦もあるが。ただ、通信量がとんでもないのでキャリア通信しかない人ではきつい。

そもそも4K4Kというが、スマホで4K動画撮影してどうやってみるの?という疑問もある。4Kモニタ持っている人は少ないだろうし。画像編集でトリミングでもするのかな?極めて一部の需要しかなさそうだが。

SDカードは故障率が高い?

本来大事なプライベートファイル(写真や動画など)は端末側(本体ストレージとSDカードも含めたもの)のみにずっと保存するという方法はリスキーであり、何らかのバックアップは必要です。

SDカードの故障でデータが飛ぶこともあるが、本体基盤直付けのストレージのほうは、本体が故障して起動できなくなるともう見ることができなくなります。特に基盤が故障したときはデータ復旧できないことも。

一方でSDカードは激安粗悪品も多く出回っており、これらは故障リスクが高くなります。サンディスク製など信頼できるメーカー品を買うことでリスクは最小限になります。

なので本体ストレージとマイクロSDXCどっちがデータを失いやすいかというと、どっちもどっち。

スロットスペースがない?

設計の自由度はスロットがない方がいいが、マイクロSDXCカードスロットを搭載したスマホを見ても非常にコンパクトで薄く、スマホの大きさだけではスロット搭載している機種かどうかはわかりません。

SDスロットのパーツを見ても、SIMカードスロット同様、非常に小さくて薄い。大きさは親指の爪くらいで厚みは2mmあるかないかと言ったところ。

スペースがないというより、単に「搭載しない」というだけの気がします。メーカーの技術力でなんとでもなるレベルでしょうし、メーカーにとって必要であると思われるなら搭載するはずですから。

クラウド保存があるからSDカードは不要?

この意見は全く同意できないです。クラウドとSDカードの目的は競合しない。クラウドを利用してもSDカードはあったほうが便利。クラウドはあくまでもバックアップ先として使うのが理想で、SDカードは本体容量の拡張である。

クラウドは保存時も閲覧時も通信を伴う。そのため利用するたびにデータ量を消費し、速度は通信環境に依存。

普段閲覧する保存画像や保存動画のプライベートファイルは自分の端末から読み込んだほうが利便性がいい。

普段の使用はスマホの内部ストレージまたはマイクロSDカード。バックアップでクラウドまたはPC経由でHDDなど。保存先が一つだけだとデータ破損・消滅したときに二度と復元できない。かけがえのない思い出をもう一生見れなくなる。

なのでクラウドへ保存しても、スマホ端末にも保存する。そのスマホ端末側が足りなくならないようにマイクロSDカードで容量を拡張しようというための需要。

ということで、これらの理由は建前論だと思う。本音は次。

本当の理由は内部ストレージで荒稼ぎするため

SDカードスロットを搭載しない本当の理由は、スマホマーカーが内部ストレージで大きな利益を得たいから。まあこれに決まってるでしょw。結局利益優先ですよ。

メーカーはマイクロSDスロットを搭載せず、ストレージ容量別にモデルを出して売ったほうが儲かる。

例えばアイフォン15は128GBモデルが12万4,800円だが、256GBモデルとなると13万9,800円で、128GBの増加のために1万5,000円かかる。ところが128GBのマイクロSDXCカードだと高速タイプでも2,500円、標準的な速度だと1,500円前後で売っている。

いくら高速とは言え、たった128GB当たり1万5,000円なんて、PCのPCIe Gen4の爆速SSD(スマホより何倍も速い)より価格が何倍も高価なんてのは異常な価格設定である。ボロ儲けです。

アイフォン15では512GBモデルだと16万9,800円。128GBモデルの12万4,800円よりより4万5,000円も高い。ところがマイクロSDXCカードとなると512GBで4,000円から1万円ほどときたもんだ。128GBモデルを買って512GBカード買い足すと、128GB+512GBで合計640GBとして安く活用できる。

カードスロットがない128GB、256GB、512GBモデルがあると、消費者の多くは何GBモデルにするか悩んでしまうが、写真や動画保存に爆速ストレージなんて不要だし、スマホにマイクロSDカードスロットがあれば 消費者は128GBモデルを買って足りない分をマイクロSDカードで補おうとする

しかしそれではアップルなどのスマホメーカーが儲からない。スマホメーカーにとってSDカードスロットは目の上のたんこぶなのだ。容量が足りない人は容量の大きな高いモデルを買ってね、あるいは我が社のクラウドに永久課金してね、というもの。

写真や動画に爆速ストレージなんて不要ですしコスパ悪いですから。こういうデータはマイクロSDXCカードでいいんですよ。

マイクロSDカードが使えるほうが便利

拡張性という意味では、同じ128GBスマホでも、カードスロットがない128GBモデルより、カードスロット付きの128GBモデルの方が拡張性がある分、断然いい。

メーカーは本体ストレージやクラウド課金(クラウドは永久課金である)を推奨するが、実際は多くの人がデータ圧迫で悩んでいる。128GBモデルあたりまでそういう声が多いようで256GBとなると余裕ができるようだ。

動画ガチ勢を除けば、128GBのマイクロSDXCカード(たったの2500円で買える)が追加できればほとんどのスマホユーザーは解決する。なんせ手軽。しかしスロットを搭載していないとそれも出来ない。

マイクロSDが使えないスマホの人は、写真や動画をクラウドに移す人もいれば、写真をサイズ縮小したり、高圧縮化したり、削除する人もいる。だけど一生の思い出になる画像や動画は、あとからは取り戻せないのでなるだけ失いたくない。

クラウドは、iCloudは無料ではたった5GB、Googleフォトでも無料ではたった15GBで、200GBプランだとiCloudは月額400円、Googleフォトは380円。課金は永続的に続けないと維持できないので永久課金。

Amazonプライム会員であればAmazon Photosを利用すれば写真に関しては無料で容量無制限利用できる(このまま10年20年とこのルールで続くのかは分からないが)。Amazon Photosはおすすめであるが、クラウドはその都度通信するため、あくまでも通常の閲覧用ではなくバックアップとして利用したい。 またAmazonアカウント凍結で見られなくなる可能性もあるのでクラウドだけというのもリスクがある。

アプリは本体ストレージに保存、写真や動画はマイクロSDXCカードに保存。バックアップはクラウド、あるいはPCがあるならHDDへ。そういう使い方。バックアップを軽く考えている人はかなり多いが大切な写真と動画が1媒体だけというのは凄まじくリスキーで、何かあれば過去の思い出は一瞬で全て消え、一生戻ってこない。

なのでマイデータがスマホだけ、あるいはクラウドだけ、というのは非常にリスキー。クラウドはあくまでもバックアップ推奨。スマホで撮影した元データは消さずにスマホにもあった方がいい。

写真や動画を本体ストレージに入れることは修理等(バッテリー交換時なども)で預けるときに修理士にそれらを見られたりデータをコピーされるリスクがある。SDカードであれば、本体を修理・メンテンスに出すときもカード抜いて出せばいいだけ。だから本体ストレージにプライベートデータを保存するのは本来好ましくない。部屋の中の写真とか家族写真とか全部漏れてしまいたくないものだ。

進化して制約が増えていくスマホ

メーカーの本音はやはり、カードスロットを搭載しちゃうと高容量ストレージモデルで稼げなくなるため。メーカーにとってカードスロットは売上が減る目の上のたんこぶ。

素人が簡単にバッテリーを交換できないような構造にしているのもおそらく同じ。初期のスマホは裏蓋が簡単に取り外せて簡単にバッテリー交換できたものもあった。しかし今は技術者でないと分解・交換は無理。色々建前はあるだろうが、メーカーの本音としてはバッテリーの寿命が来たら買い替えてもらいたい。または、有償バッテリー交換で稼ぎたい。

ユーザーが自分でバッテリー交換できる構造(あまり利益にならない)をメーカーは望まない。

そしてスマホは制約が多い構造へ進化していくのである。

それを阻止したのがEUで、アップルの独自規格だったLightning充電ケーブルをタイプCへ変更させた。さらにEUでは、バッテリーをユーザーが簡単に交換出来るように義務づける法案が可決している。

マイクロSDXCスロットに関しては、必須機能ではなく拡張性のひとつなので規制の期待は全くないが。

内部ストレージ容量別やクラウド課金させることでスマホメーカーが儲かる仕組みとなり、結果的に消費者には財布に厳しいコスパの悪いスマホに進化してしまった。

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