バイク(自動二輪及び原付き)は事故を起こすと簡単に怪我をしたり死んでしまうことから、バイクは危険だ、やめとけ、などとというような言われ方をされることがあります。
事故を起こせば生身のライダーが放り出されてしまう。事故は向こうからやって来ることもまれにある。そこで生身のライダーが直接ぶつけられ大怪我をする。というのがバイクを良く思わない人たちの考え方。
しかし実は事故のパターンによっては車のほうが危険となる場合もあるのです。
また、バイクの事故のほとんどは安全運転をしていれば起こらなかった事故。多くは危険な無茶な運転が招いた結果。ココらへんも掻いていこうと思います。
車のほうが危険である事故もある
車はドライバーを車体で覆って防御しているが、バイクは生身。事故ったときに怪我をするのはバイクの方。これはその通りです。
しかし事故によっては車のほうが危険な状況となります。
事故後の火災が起きた時
事故が原因で火災が起きた時。
この場合、車内に閉じ込められている車のほうが危険な状態です。事故後に怪我をして動けなかったり、車体が変形して挟まれたり、あるいは事故の衝撃で気絶していた場合、脱出は困難です。
閉じ込められた状態で火災となった場合は、オープンなバイクより車のほうが危険な状態です。
事故で水没した場合
事故で川や海へ車が転落することがあります。怖いのは車の水没です。バイクはすぐ抜け出せますが車はそうはいきません。
落ち着いて脱出すればいいかもしれませんが、事故と言うのは、その衝撃で怪我をして動けなかったり、気絶している場合もあります。このようなときの脱出は極めて難しい。水没時はバイクよりも死亡リスクが高いです。
違う意味での危険性
傾向を言うと上のとおりです。
どっちも危険です。バイクはライダーが死亡することは多いですが、他人を傷つけることは車より少ない。
ぶつかったときの衝撃力の違い
運転操作を誤って周りの人を巻き込めばバイクより大きな被害が出ます。200kgや300kgのバイクが人へ突っ込むのと1500kgや2000kgの車が人へ突っ込むのでは衝撃力がまるで違います。
歩道のガードを突き破ってしまうのも車のほうがリスクは高いです。
バイクがバイクにぶつかるよりも、バイクに車がぶつかるほうが押しつぶしてしまうリスクが高いです。
巻き込み事故はほとんど車
左折時に歩行者を巻き込んで引いてしまう事故。これは死角の多い車のほうが圧倒的に多い事故です。
また、駐車場などから発進するときに、死角にいた子供を引いてしまう事故もバイクより車のほうが圧倒的に多い事故です。
たとえ自分が無傷でも、人を傷つければ取り返しが付きません。
車は死角が多いだけに巻き込み事故は恐ろしいです。他人を傷つけるという意味では、車はバイクより遥かに危険です。歩行者などをひいてしまう事故の多くは車の方です。
結局事故を起こせばバイクだろうが車だろうが人生が狂います。
事故の傾向
原付き、小型スクーターの場合
すり抜け中の事故。
飛び出しが原因の事故。
ツーリングライダーの場合
攻めすぎて自爆事故。
無理な追い越しの事故。
車の場合
巻き込み事故。
飛び出し事故。
下手なライダーほど致命的な事故は少ない
中型・大型バイクでの話になりますが
慣れた運転やテクを見せつけるような飛ばし方をするライダーほど死亡事故は多いと思います。むしろ下手を自覚している初心者の方の事故は低速で発生することが多く怪我も軽微です。
初心者が免許を取り、自動二輪を買う。最初の1ヶ月までに立ちごけ要注意。6ヶ月から1年は自爆事故要注意期間。ただそれ以降も注意は必要です。
初心者に多い事故
これらが致命傷になることはまずありません。初心者に多いのは遅い速度での転倒。これらの軽微な転倒は人を巻き込まない限り警察が処理することはほぼないので事故といえないかもしれません。
ただ、初心者が仲間と複数台でツーリングすると、仲間のペースに無理についていこうとして、カーブで膨らんで自爆するリスクはあります。これは大怪我します。
初心者であったり下手を自覚している人は、1人だとまず飛ばさない。コーナーでもゆっくり走ります。初心者に大きな事故がないと言っているわけではないですが、慣れたライダーよりは絶対に少ないと思います。
慣れたライダーに多い事故
慣れた人に多いのは速い速度での転倒や接触。
無茶な追い越しでの事故は特に大型バイクに多い。有り余る加速があるので短い直線でもどこでも追い越そうとしてしまう。追い越し禁止の道路でもお構いなし。一気に3台4台と追い越そうとする。
このような光景はツーリングへいくと日常茶飯事で見かける。
その結果、次のカーブでラインを外したり速度乗りすぎて膨らんで自爆。運が悪いと追い越し際に対向車にぶつかって死亡。
これらは大きな事故になるリスクが非常に高いです。ツーリング中の死亡事故は大半がこの2つです。
タイヤの端まで削ろうと躍起になってワイディングを飛ばしたり、むやみに限界付近まで寝かしすぎているような人は危険です。
カーブというのは本当は速度を落としてゆっくり安全に走るものですが、バイクの場合はカーブが楽しいということもあり、カーブで飛ばして攻め込んでいるパターンが割と多いです。
公道は攻め込む場所ではありません。
バイクの安全運転
車の流れに乗って走る。基本追い越さない。
車間距離は3秒が目安。
1車線に1台ずつ通過するのが基本。1車線内で2台並ばないことで巻き込まれるリスクは大幅低下。
すり抜けは極力しない。走行中のすり抜けは無論危険だが停車している車の列のすり抜けも、突然ドアが開いたり、また右折車が間から出てくることがある。
原付二種以上なら、流れに乗って走っているなら車線内は中央を堂々と走る。車線内の端を走ると車が詰めてきて同一車線内で横に並ばれたりして危険。
流れに乗って走っていても、後ろがやたら詰めてきたら前に行かせるべし。危ない車は先に行かせる。
交差点は直進でも注意しながら進行する。対向する右折車の動きには要注意。障害物で右折車がいるかどうか見えにくいなら速度を落とせ。
信号待ちの停止は前の車から、車一台分(4–5m)ほど距離開けて止まるべし。前の車の後ろ50cmくらいに停止するようなバイク多すぎ。少しでも車がバックしてきたらぶつかるので危険。
タイヤの端まで使い切ることに執着しない。
バイクは危険だから乗るな?
バイクは危険、だから乗るな!こういう考えを持つ人は3ない運動で育った年齢層に多い傾向はあります。
バイクは事故を起こすと自分が傷つきます。
車は事故を起こすと他人が傷つきます。
どっちがいいですか?危険の意味合いは異なりますが、どっちも危険です。
バイク危険バイク危険と言われます。しかしバイクは少なくとも自宅場からの出庫時に、車の死角に入った自分の子供を引いてしまう事故はバイクではないです。これは車特有です。
車はこういった死角系の事故が本当に怖いです。車を運転するということはそういうリスクが付きまとうということです。
自分が死んだら元も子もないですが、他人を死なせても取り返しが付きません。
バイクは危険?いいえ車も十分危険です。
ですが、無謀な運転はバイクに多い。無茶な運転で事故を起こす人が多すぎです。