
煽り運転(悪質な妨害運転)について「煽られる側にも原因がある」というような言葉を盛んに目にします。それについて賛同の意見も多い。
だけどね、相手がムカつくことをしたからやり返してもいい!というような粗暴な運転を教習中にすれば免許は絶対に取れないんですよ。
「煽られないためには」「煽られる側にも原因がある」といった「煽る側にもっと気を使え!」のような考え方がどれだけ読みが甘いか反論していきます。
そもそもの発端は?
煽り運転の発端は加害者に降りかかるストレスです。
このストレスは、被害者のほうが悪かった場合もあればそうでない場合もあります。その例は
- 追い越し車線で遅い車に引っかかったなど速度関係。
- 前に割り込んできた。
- クラクションを鳴らされた。
- 信号機のない横断歩道で歩行者に譲るため前車が停止したのを、自分への嫌がらせと勘違いした。
- 交差点とその先が混雑して、交差点内に取り残されそうだったので、前が青だったが停止線から進まなかった前車に対し、自分への嫌がらせと勘違い。
まあざっとこんな感じ。道路交通法を守ったことが発端で煽り運転が始まることもあります。
発端がどっちが悪いかなんて関係ない
問題は、発端がどっちが悪いか?ではなく、彼らは自分へのストレスに対して異常なほどの攻撃性があることです。
追い越し関係に関しても、50km/h制限の道路を100km/hで走っていた加害者の前方に50km/hから60km/hで走る車が現れ、「おい!トロトロ走るな!おれは50キロ制限の道を100キロで走りたいんだよ!邪魔するな!」という感じで速度超過したいがためにプッシュしてるようなパターンがほとんど。
抜け道となっている30km/h制限の狭い生活道路で30km/hで走る車に、60-70km/hで走る車が追いついて抜けずにイライラしているようなパターンも多い。
高速自動車国道の追い越し車線は、追い越し車線をトロトロと走り続ける車が・・と言われることが多いが、実際は、追い越し目的で追い越し中の車に、制限速度を大幅に超えて追い越し車線を走り続ける車が、追い越し車線上で追いついたようなパターンが多い。つまり速度超過や通行帯違反の車が煽ってくるケース。
通行帯違反に関しても、法遵守車より速度超過した車のほうが追い越し車線を延々と走る事が多い。
これらは車間詰めてイライラだけで終わるパターンが多いが、中にはありえないような方法で無理やり追い越し、その後に急ブレーキを踏んだりし、いつまでもしつこくつきまとって煽り運転(妨害運転)に発展する場合もある。
発端は追い越し関係だけではないし、信号機のない横断歩道で歩行者優先のため停止したことだったり、前が詰まってて交差点進入禁止にならないように青でも停止線から動かなかったことだったり、これを自分への嫌がらせだと勝手に思い込んでしまう。結局発端はどっちがいい悪いじゃなく、彼らは自分へのストレスに対して強すぎる攻撃性があって、それを感情の赴くまま行動に起こしてしまうことです。
街中を走っていれば、無理な割り込みをされることは誰でもあることですが、大抵はイラッと来るだけで何もおこらない。これは割り込みをしたほうが悪いが、だからといってこの程度のことでやり返すような行為は異常である。割り込みをした人の多くは不注意であり、悪意はない。
問題は、煽る側の異常な性質
発端は何にしろ、普通の人なら何も起こらない程度の小さなストレス(相手が悪いとは限らない)でいちいち相手にキレ狂う異常性が問題。
これじゃがアパートで隣人がうるさいからと金属バット振り回しながら注意しに行くような異常者と変わらない。しかもその騒音はとなりではなく隣の隣だったりするという。彼らは感情が先走るので一方的な思い込みが極めて激しい傾向がある。
こういう人に対してストレスにならないようにもっとお気を使って運転しろと言うことがおかしな話。
こういう議論はいつも遅い車が・・・という話になるが、停止する場所では停止しなければならないし、交差点先が混雑して信号が変わって取り残されそうであれば青でも前には進めない。
後ろに気遣って制限速度を大幅に超えて飛ばすことだって到底無理な話で、制限速度を明らかに超えた車に追いつかれても譲る義務は道路交通法にはない。譲ろうとしても安全に譲れる場所がなければ譲れない。
煽られないためには
正直、完璧な運転をしていてもあおり運転をする人の気に触ればターゲットにされます。
煽られないためには、というか最も効果的な方法はこれしか無いです。これはバイクの場合です。
車の場合だとなんちゃって覆面風にするのが効果的です。間違っても赤いサイレンを付けないようにしましょう、違法になります。
ただ、稀にパトカーを煽るような人間もいるので、これで100%防止できるというわけではありませんが。