路上でクルマやバイクの洗車や整備(オイル交換など)をしている人、いわゆる青空洗車とか青空整備というやつですね。やっている人、たまにいますね。だけどこれ、実は道路交通法違反となる場合があります。
道路交通法には直接その条項はないですが、第76条第4項第7号にある、道路における禁止行為の部分。
4 何人も、次の各号に掲げる行為は、してはならない。
出典:道路交通法76条第4項
(中略)
七 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が、道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく交通の妨害となるおそれがあると認めて定めた行為
これは都道府県公安委員会規則のこと。東京都だと東京都道路交通規則で決められています。東京都道路交通規則だとこの禁止行為に、洗車や修理を禁止する旨が規定されています。
第17条 法第76条第4項第7号の規定による道路における禁止行為は、次に掲げるとおりとする。
(中略)
(5) 道路において、販売のための車両を陳列し、又は洗車若しくは修理(応急修理を除く。)をすること。
(後略)
出典:東京都道路交通規則第17条
これは都道府県で異なり、この規定がない都道府県もあります。
ただ、この東京都道路交通規則には洗車と修理(応急修理を除く)のみしかなく、整備というものがありません。では修理ではない整備ならいいのかと言うと、道路交通法第76条第3項
何人も、交通の妨害となるような方法で物件をみだりに道路に置いてはならない。
出典:道路交通法76条第3項
つまり道路に車をおいて工具セットやオイル受けなど整備道具を周辺に置き並べる行為はこれに当たる可能性があります。
道路を本来の使用目的以外で使用する場合でも社会的な価値があれば相対的禁止行為であって法第77条の道路使用許可を受けることが可能であるが、交通の妨害となるような方法で物をみだりに道路に置くことは絶対的禁止行為(法第76条)である(警察庁ウェブサイト)。
洗車や整備などはこれに当たらないため法第77条(道路の使用の許可)の項目にはない。
つまり洗車や整備が交通の妨害となれば、都道府県公安委員会規則にその旨がなくても道路交通法76条第3項の違反となる。
もしも道路でクルマやバイクの洗車や整備をやろうと思っているなら、近所住民や通行人から迷惑だとして警察に通報される可能性もあるということを念頭に置いたほうがいいかもしれない。