デンタルリンスには液体ハミガキと洗口液の2種類がありますが、これをどっちか全く知らないまま買う人は多い。
メーカーは明確にわかるように工夫はしておらず、両者似た名前とデザイン。液体ハミガキか洗口液か端の方に小さな文字で表示しているだけ。
容器表に表示していればまだいいほうだが、裏を見ないとわからないものもあります。ショップの陳列に関してもごちゃまぜ状態。
パッケージとして液体ハミガキと洗口液の違いがわかりにくい問題について書きます。
あと各商品による薬用成分の違いなども書いていきます。
各メーカーの商品と成分
液体ハミガキ
商品 | 成分 |
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ガム デンタルリンス | 殺菌成分 CPC、BKC 抗炎症成分 GK₂ |
ガム 歯周プロケア デンタルリンス | 殺菌成分 CPC 腫れ出血防止 β-グリチルレチン酸 血行促進 ビタミンE |
クリニカ アドバンテージ デンタルリンス | 殺菌成分 CPC、BTC コーティング剤 グリセロリン酸Ca |
システマ EX デンタルリンス | 殺菌成分 CPC、IPMP |
薬用ピュオーラ ナノブライト | 殺菌成分 CPC 清浄剤 エリスリトール 光沢剤 フィチン酸 |
モンダミン NEXT 歯周ケア | 殺菌成分 CPC、IPMP 抗炎症成分 GK₂ |
リステリン®トータルケアプラス | 歯石防止・口臭予防 塩化亜鉛 |
下の商品リンクは液体ハミガキです。
洗口液
商品 | 成分 |
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ガム ナイトケアリンス | 殺菌成分 CPC 出血防止 TXA |
クリニカ クイックウォッシュ | ブラーク分解 デキストラナーゼ酵素 |
薬用ピュオーラ 洗口液 クリーンミント | 殺菌成分 CPC 洗浄剤 グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル 清浄剤 エリスリトール |
クリアクリーン ホワイトニング | 清掃助剤 DL-リンゴ酸 コーティング剤 ポリリン酸Na 洗浄剤 グリセリン脂肪酸エステル、ラウロイルメチルタウリンNa |
モンダミン ペパーミント | 洗浄成分 TPP イオンコーティング成分 TetPP |
モンダミン プレミアムケア | 殺菌成分 CPC 出血予防成分 TXA 抗炎症成分 GK₂ |
薬用リステリン®クールミント ゼロ | 殺菌成分 1,8-シネオール、チモール、 抗炎症剤 サリチル酸メチル 清涼剤 ℓ-メントール |
下の商品リンクは洗口液です。
虫歯予防薬
商品 | 成分 |
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クリニカ フッ素 メディカルコート | 歯質強化・再石灰化 フッ素 |
クリニカのフッ素メディカルコートは一般的なデンタルリンスの医薬部外品ではなく、第3類医薬品で虫歯予防薬となっています。液体のうがい剤としてのフッ素入り商品は日本では珍しいと思います。
このクリニカ フッ素メディカルコートは第3類医薬品なので一般的なスーパーではおそらく売っていないと思います。気になる人は薬局などで探してみましょう。商品リンク先からも購入可能です。
※第3類医薬品は一般用医薬品ですので医師の処方せんが無くても購入可能です。
各薬用成分の特徴
CPC 塩化セチルピリジニウム
唾液中の殺菌効果。バイオフィルム殺菌には効果ない。
CHG グルコン酸クロルヘキシジン
唾液中の殺菌効果。バイオフィルム殺菌には効果ない。
BTC 塩化ベンゼトニウム
唾液中の殺菌効果。バイオフィルム殺菌には効果ない。
BKC 塩化ベンザルコニウム
唾液中の殺菌効果。バイオフィルム殺菌には効果ない。バイオフィルムの付着防止効果。
IPMP イソプロピルメチルフェノール
唾液中の殺菌効果。バイオフィルムにも浸透し殺菌。しかしバイオフィルムそのものを取り除くわけではない。
GK₂
抗炎症作用。
フッ素
脱灰した歯を再石灰化し、歯質を強化する。
「液体ハミガキ」と「洗口液」がわかりにくい問題
デンタルリンスには「液体ハミガキ」と「洗口液」の2種類があります。見た目は似ていますが違います。容器をよく見ると「液体ハミガキ」か「洗口液」かどちらかの表示があると思います。
液体ハミガキ
歯磨き剤の液体版。液体ハミガキで最初に口をすすいでそれからブラッシングをする。歯を磨くときに使用する。
洗口液
これを口に含んですすぐだけ。口の中がスッキリしないときや、就寝前などにやる。
「液体ハミガキ」と「洗口液」が店頭でわかりにくい問題
メーカーはこれをひと目で区別できるように工夫してほしい。デザインだけ見てもわからない、容器もそっくり。容器に文字だけ小さく表示を入れていても、普通の人はパット見どちらかわからないし、違いがわからないまま購入している人は多い。
店頭でもこの2つは一緒くたに混ぜ込んで陳列されていることが多いので、この2つは完全に分けて「液体ハミガキ」「洗口液」と大きな札を掲示してわかりやすいように陳列してほしいです。
バイオフィルムはブラッシングで取り除く
バイオフィルム(プラーク)は基本的にブラッシングで取り除くもの。きちんとブラッシングすれば、バイオフィルムに浸透して殺菌する薬用成分IPMPがなくても大丈夫です。むしろブラッシングで取り除いたほうが効率がよく効果的。
IPMPで殺菌は出来てもバイオフィルムの除去はできません。ただ、ブラッシングでの取り残しのリスクを考えるとIPMPの成分はあって損はないと感じます。
定期的な歯科検診と歯石取りを行いましょう。