食べ物は粗末にしてはいけない。昔から言われている言葉。
命を無駄にしない、食べ物へ感謝の気持ちを持ちなさいという意味もある。
食べ物に関わらず物を大事にする精神は大切。食べ物のロスを削減することは、生ゴミ削減になる。
食品ロスの削減の推進に関する法律9条に、10月を食品ロス削減月間とすることが盛り込まれ、今年から始まりました。
今年から始まる食品ロス削減月間、食品ロス削減の日
「食品ロスの削減の推進に関する法律」(本年5月31日公布)の施行日を本年10月1日とすることについて、本日閣議決定されましたのでお知らせいたします。これにより、毎年10月は「食品ロス削減月間」、10月30日は「食品ロス削減の日」に定められます。
出典:「食品ロスの削減の推進に関する法律」の施行及び本年10月の食品ロス削減月間の取組について(環境省)
環境省の9月24日の報道発表資料によると、2019年の今年から、毎年10月が食品ロス削減月間、10月30日が食品ロス削減の日となることが決まったようです。
農林水産省によれば、食品ロスの量は2016年度で約643トンと推計。ゴミ削減が叫ばれる中、生ゴミだけ例外にすることは出来ません。人間が生きるために犠牲になった植物や動物の命を無駄にしないようしたいものです。
個人から出る食品ロス
卵の黄身だけ使って白身を捨てたり、白身だけ使って黄身を捨てたり。トーストの耳だけ切り取って捨てたり、賞味期限がちょっとでも過ぎたらすぐ捨てたり。生ゴミ出し放題の世の中です。
寿司のシャリだけ残す人が以前問題になったが
食品ロスは糖質制限ブームでも問題に。寿司屋でネタだけ食べてシャリを残す行為が問題になりました。
最初から魚しか食べないつもりなら刺し身食べに行けばいいのではという疑問が強く湧きます。本当にもったいない。
お金払っているから自分の勝手だしいいじゃないか、とかそういう利己主義な考え方や行動はマナー的に考えて相手に失礼だし、ゴミが増えることは環境にも負担がかかる。米が嫌なら刺し身食いに行けばいいのです。
寿司注文する意味がない。刺し身で十分。
事業者から出る食品ロス
一切報道とか無いので以外に知られないですが、無意味な廃棄が多く量も半端ないんです。
箱がちょっと汚れたり破れていると廃棄、全ては荷主次第
食品の箱がダメージを受ける原因はいくつもあります。結露などで濡れる、破れる、潰れる、落とす、ぶつける、こする。
たとえ中身が問題なくても配達先で受け取り拒否されたりするので、トラックドライバーはリスクを避けて状態の悪いカートンは積むことを渋る。
出庫で積むのを拒否された商品は倉庫から配達先へ連絡して受け取れるか確認し、駄目な場合は最終的に荷主に連絡する。その後荷主の指示でカートン(箱)詰め替えがあったり、あるいは廃棄になったり。
カートンの中には数袋入っていることが多いが、ダメージ受けた袋だけ廃棄になるのではなく、1カートン単位で廃棄となる。コンテナ開けて降ろしたら30カートンに足跡がついていた。これが荷主の指示次第ではすべて廃棄となることもある。
中身は所詮業務用の原料であるにも関わらずやたら箱のダメージに神経な部分がある。まあそれは分かるにしても中身のダメージなければ、安易に廃棄は良くない。
インナーまで破れてた場合にしても、ダメージを受けたインナーの袋だけ廃棄すれば十分で1カートンまるごと廃棄なんて無駄でしか無い。
体感的には物流倉庫に5000トンの在庫があれば毎年15トンほど廃棄が出てたと思う。その廃棄分は庫内を圧迫するので定期的に主立ち会いのもと、収集車が何台も来て往復しながら取りに来るが、それを見ているとなんてもったいないことをしているのかと。
コンビニ弁当なども廃棄の山
コンビニの主力は弁当、このロスをいかに無くすか苦労します。
しかしロスがないように毎回売り切れるように発注すれば、品切れを起こすわけで売上げが下がる。バランスが実に難しい。
私が昔いたコンビニは弁当廃棄ロスはすべてオーナー負担でした。かといって売れた弁当がすべて完食されているというわけでもなく、残す人も多い。残した分は廃棄というわけです。残せばそれだけ生ゴミが増える。
よくメーカーが食品を自主回収するニュースが流れるが
メーカーの自主回収による食品ロスはそれこそ無駄じゃあないでしょうか?
異物混入による自主回収、カビ混入による自主回収、賞味期限誤表示やアレルギー表示欠落による自主回収、包装間違いによる自主回収、残留農薬の問題で自主回収。
この中には、賞味期限の誤表示だったり、別の包装をして間違えただけなど全然食べられるものもあります。
すべて焼却処分なんでしょうか?それとも豚など家畜の餌などになるんでしょうか?異物混入や残留農薬で回収したものは全量廃棄になるんでしょうか?この場合は仕方ないにしてもちょっとしたミスでかなりの無駄になっていると思います。
生産者も痛いし、ゴミが増えるわけだから環境にも悪い。
実はこれについては、昨年の「第197回国会閣法第11号 食品表示法の一部を改正する法律案に対する附帯決議」で自主回収について食品ロスで廃棄されないような取り組みを求める決議がされました。
残留農薬や異物混入など除いては、なにかしら再利用されるような取り組みってことでしょうね。それにしてもちょっとしたミスで全量回収とか本当にもったいない。訳あり商品で安く売って欲しい。
何事においてもロスが少ない社会へ
人間が生きるために犠牲になった植物と動物、その命を無駄にしない心。食べ物へありがとうと感謝する心。ゴミを削減し環境へ負担をかけない心。
ストローや買い物袋などプラスチックゴミ削減などが言われてきて、車は燃費だの排出ガス削減など環境問題が言われてきて、食品だけ好きなだけ大量に廃棄というわけにはいきません。
事業者は廃棄が多いとそれだけ自分が苦しむわけですからロスを減らす努力はするでしょう。
個人消費者は、なるだけ廃棄が出ないような買い方、管理の仕方をしてゴミが出ないように務めることを一人ひとりが心がけていくと、排出ゴミも大きく減っていくと思われます。
ゴミを運んだり処分する際にはエネルギーが必要です。処分場で焼却すると二酸化炭素排出量が増えます。エネルギー問題や温暖化が言われてる時代、個人個人の意識と行動を変えることが大きな差になっていくはずです。