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福島第一原発の処理水、海洋放出以外の方法は?

2011年3月11日の東日本大震災で福島第一原発の事故が起きました。

現地以外の人はすっかり風化して忘れているかもしれませんが、この問題は現在も解決していません。

処理水をどうするかについての問題は、処理水を保管しているタンクが2022年にいっぱいになってしまうということで、海洋・水蒸気放出するか否かについての議論が交わされています。

福島第一原発事故

国際原子力事故評価尺度(INES)

最悪のレベル7
レベル7は福島第一原発事故とチェルノブイリ原発事故の2つのみ。

チェルノブイリと並ぶ史上最悪レベルの事故です。

私は福岡市なので福島原発の事故の影響はないのですが、これがもし玄海原発で起こったとなると福岡市も本当に怖いです。直線距離で50kmですから。

福岡市は玄海原発の北西の位置なので放射能が漏れれば汚染された空気が風に乗って福岡へ流れてくると思います。汚染水が出れば博多湾も終わりです。原発というのは一度深刻な事故が起これば手がつけられませんね。

福島原発事故は今でも解決していませんし、汚染水問題、帰宅困難区域があります。

福島第一原発事故から

  • 2011年3月11日 東日本大震災により事故発生。
  • 2011年3月11日 第一原発から半径3kmに避難指示。
  • 2011年3月12日 第一原発から半径10kmに避難指示を拡大。
  • 2011年3月12日 1号機建屋が水素爆発。
  • 2011年3月12日 第一原発から半径20kmに避難指示を拡大。
  • 2011年3月14日 3号機建屋が水素爆発。
  • 2011年3月15日 4号機原子炉建屋が水素爆発。
  • 2011年4月2日  高濃度汚染水の海洋流出を発見。(2.5万トンと推定)
  • 2011年4月4日 低レベル汚染水1万トンを海に放出。
  • 2012年4月19日 1–4号機廃止。
  • 2013年8月20日 貯蔵タンクから高濃度汚染水300トンの流出を発表。
  • 2013年11月18日 4号機から燃料取り出し開始。
  • 2014年12月22日 4号機の燃料取り出し完了。
  • 2014年1月31日 5–6号機廃止。
  • 2018年1月 1号機オペレーティングフロアのガレキ撤去開始。
  • 2018年8月30日 汚染水海洋放出についての初の公聴会。
  • 2019年4月15日 3号機から燃料取り出し開始。

海洋・水蒸気放出する問題

タンクエリア撮影日:平成27年2月11日
出典:東京電力ホールディングス

放射能汚染水は今も出続けていて、それを処理してタンクに保管していますが、その処理水を保管するタンクが2022年で満杯になる予定。

敷地的のタンク設置スペースが限界になるということで処理水の海洋放出が提案されています。ここで問題となっているのがトリチウムという放射性物質が除去できていないこと。

東電は、トリチウム水を海洋放出することへの理解を求めていました。

多核種除去設備(ALPS)でトリチウム以外は除去できるはずだったが、 2018年8月の公聴会で実際はヨウ素129、ストロンチウム90、ルテニウム106、テクネチウム99までもが基準を越えていたことが発覚。

東電はこれらの数値をウェブサイトで公表はしていたが十分な説明をしていなかった事。東電はALPSで再浄化する予定。

しかし保管タンクもそろそろ容量が限界。

2019年9月10日、原田環境相兼原子力防災担当相は「思い切って放出して希釈するしか方法がないと思っている」と発言。

この海洋放出について

原子力規制委員会

処理水の放出は肯定的。
放出後は希釈されるから問題はない。

東京電力ホールディングス

放出には肯定的だが慎重に検討。

原子力市民委員会

放出は否定的。
大型タンクで容積効率を上げる、モルタル固化を提案。

グリーンピース

放出には否定的。
放出はリスクが有ると主張。
保管してトリチウムを除去するべき。

地元住民・県漁業協同組合連合会

放出には反対。

政府

検討中。

2021年4月13日に処理水の海洋放出を正式に決定。

他に方法はないのか

2019年10月3日、原子力市民委員会がALPS 処理水取扱いへの見解を発表し、関係大臣に送付。ここで大型タンク建設、モルタル固化という方法が挙げられました。

モルタル固化による処分は、「トリチウム水タスクフォース」で検討された「地下埋設」に類似の方法ですが、米国サバンナリバー核施設での実施例もあり、コスト削減などを含め、検討する意義は十分にあると私たちは考えています。

出典: 原子力市民委員会ウェブサイト(2019年10月4日閲覧)

多核種除去設備(ALPS) で除去できないトリチウムですが、半減期が12年と短いトリチウムは長期保管は有効だと思います。なんとか敷地を拡大して大型タンクを建設してもらいたいですね。

モルタル固化は海洋流出防止と永久処分になるということですし、やはりタンクで液体保管というのは何かあったときに漏れ出すリスクが常にあると思います。最終的には固形化を検討してほしいです。

私個人の意見

私は専門家ではないので詳しいことは分かりませんが、放出はしないほうがいいと思います。 ただ、放出を反対するには、それ以外の有効な処分方法を提案しないと解決にはなりません。

いずれにせよ2022年で保管マックスになるわけで、それまでに何らかの選択をしないといけないのですから。

敷地拡大、大型タンク建設やモルタル固化など放出以外の方法は是非とも検討してもらいたいです。これは日本で起きた事故であるわけで最後まで責任ある方法が望ましいです。

手詰まったから放出というのは責任放棄したのと同じであり投棄だと思っています。

日本国内から極力漏らさない(他の国に迷惑をかけない)ようにして解決してもらいたいものです。

原発はなにかあると本当に怖いですね。扱いが難しい。ちなみにスイスは日本で起きた福島の原発事故がきっかけで、2050年までに脱原発することが決定してます。

ただ廃止するというのではなく、それに変わる 代替エネルギー 、そして国民の節電目標が盛り込まれています。

日本も東日本大震災時は節電節電と頑張っていましたが、最近はもう聞きませんね。意識している人も少ないんじゃないでしょうか?

電力が不足したときだけ節電意識ではなく、常に意識したいものです。

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