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高齢者の運転事故対策!公共交通機関の充実化とタクシーの活用がカギ!

高齢者ドライバーがブレーキとアクセルを踏み間違って起こす死亡事故が一向になくならない。

本来高齢になって運転能力が衰えてきた場合は早めに免許を返納して運転から引退したほうがいいが、そう出来ない理由もある。高齢者がマイカーに乗り続ける理由の一つに、生活の移動の手段が車しかないというものがある。

そもそもこの問題は日本の公共交通機関が郊外にまで伸びていないことだと思う。高齢者が重大な交通事故を起こさないためにどうするべきか考えていく。

高齢者の自動車事故が多い

2021年11月17日、89歳の高齢ドライバーがアクセルとブレーキを踏み間違って歩行者など3人をはね1人が死亡した。

アクセルとブレーキを間違った事故は若者にも多くあるが、それが死亡事故となると高齢者のほうが多い。間違いに気づいたときのとっさの反応や回避などの操作が高齢者は遅い。

高齢者ドライバーについては様々な意見があるが、私の意見は65歳で技能試験の再テストと、更新時に反応を見るモグラ叩きのようなテストを導入すること。

しかし、高齢ドライバー側から言わせると車は生活の手段であり、郊外で公共交通機関がなく車がないと生活できないらしい。

しかし事故のリスクを放置するわけにはいかない。免許というものは資格だ。一定の技量があるものに与えられる。安全に運転できなくなったものへ車を日常的に運転させ、その結果事故を起こせば生活できなくなってしまう。

そこで公共交通機関を市街地だけでなく郊外の方でも充実させていく事が重要だと考える。これは路線網を増やすだけではなく、利用のしやすさや、料金などサービス全般を充実させるということ。

これは車を優先した社会にしたツケだ

車での移動が便利になるように車優先の交通網を整備してきた日本。交通量が増えると道路を広げる。バイパスを作る。高速道を作る。

例えば福岡市は利便性のいい路面電車を地下鉄にして、そして道路を広くした。車は便利になる。しかし地下鉄というのは長い階段やエレベーター、そして通路を延々と歩かされる。

福岡市内は1kmおきに地下鉄の駅があるが一駅移動するのに地下鉄利用するくらいなら歩いたほうがマシ。

日本では観光地もショッピングセンターでの買い物もマイカー移動が基本となる。通勤もマイカー大渋滞、ショッピングセンターは駐車場がいっぱいで道路にまで並ぶ始末だ。

道路を広げ増やし、そして駐車場が増える。車が便利になれば更に車が増え渋滞を起こしまた道路を広げる負のループ。

車のために狭い国土がどんどん狭くなっているのが現状。道路と駐車場で一体どれだけの面積を占めているのか考えて欲しい。マイカーのために道路をむやみに増やさず、鉄道や路面電車やバスなどを充実させれば使える土地は多かったでしょう。

また物流も鉄道をもっと活用するべきです。大型トラックは道路を傷めます。

スイスの公共交通は充実

スイスでも高齢ドライバーの死亡事故は増えている。これは日本同様。

ただ、スイスは公共交通機関に特に力を入れている国。CO2削減のために公共交通機関無料化の案があるほど。これは反対派も多く実用化には至っていない。

特にチューリッヒの交通機関の充実ぶりは半端ない。あらゆる移動手段が揃っている。

スイスは日本と同じ山国だが山奥にまで鉄道が走っている。物流も鉄道を存分に活用している。

スイスは車は不要と言えるくらい便利な国。車道を広げるために路面電車を地下鉄にするなんて考えはない。路面電車の分、道路が広いというわけでもない。

日本では路面電車は1両編成を多く見るが、スイスでは1両は見ることがなく、4両5両編成が当たり前。7両編成もあるがこれは曲がりやすいように車両が短い新型タイプ。

トロリーバスも市街中心部だけではなくちょっと離れた場所まで走っている。

駅同士も近く乗り換えもスムーズ。特急料金もないし、一部の登山鉄道を除いては切符はほとんどの鉄道でほぼ共通で改札口もない。日本のように鉄道会社ごとに自販機が違うなんてことはない。

またスイス国民のための半額トラベルカードやGAトラベルカードがあり、日本とは違い私鉄国鉄含めて殆どの鉄道やバスなど(タクシーは除く)の公共交通機関で利用可能という便利さ。

バスの切符にしろ、一回券でも規定時間内は乗り降り自由だ。もちろん日本みたいなフリーパスもある。スイスでは降りるときに精算はしないし出来ない。バスは乗る前にバス停の自販機や鉄道駅、キオスク、郵便局などで切符を買う。

おまけにスイスではペットの犬も追加料金を払えば列車やバスに乗れる。ペット用の年間フリーパスもある。もちろんスイスの犬は暴れないし吠えない。

ただ、それでもスイスの鉄道・バスの多くは赤字路線だ。そのためスイスでは鉄道やバスなどは国からの補助金に頼っている。しかしそのお蔭で人気観光地ではない郊外の路線でも廃線とならず交通の便は日本よりいい。

公共交通機関を充実させる

  • 渋滞するからとむやみに車道は増やさない。
  • 市街中心部はマイカーを締め出してもいいので路面電車やトロリーバスを拡大させる。
  • 異なる路線・鉄道での切符を統一化し、複数利用時も切符一枚でOKとする。また切符売り場や発券機を統一化して地下鉄や新幹線など全ての切符を購入可能にする。
  • 都市部から離れた地域へ鉄道やバス路線伸ばし、赤字路線は補助金を出す。
  • バスの後払い方式を廃止して乗車前のチケット購入方式にする。乗車時に日時を刻印して有効化する方式。
  • スイスの在住者向け年間半額カード(鉄道、路面電車、バス、船などほとんどの交通機関が対象)のようなサービスを作る。

車が渋滞するとすぐにバイパスを作ったり車線を増やしたりするが、より便利になるとまた交通量が増え、渋滞するという負のループ。むしろ車線を削って路面電車などを増やす方向性が望ましいと思う。専用軌道でなくても併用軌道でもいい。スイスでは併用軌道は多くある。

公共交通機関の方を優先して便利にする都市構造は理想だと思う。

時代は地下鉄よりも路面電車であると思う。マイカーを優先する都市構造であれば地下鉄化だろうが、利用者が利用しやすいのは路面電車のほう。利用するたびに地下のホームまで移動を強いられる地下鉄は高齢者にとって足が遠のく。

北海道など郊外のバスの過疎路線では赤字で廃線となるバス路線もニュースで耳にする。これは補助金で維持するべきだと思う。

そかしそもそも郵便物や宅配便も移動している中で人を運ぶバスが別に走っているという無駄がある。郊外ではこれをまとめて運べば良い。つまりポストバス。これに人と郵便物、その他宅配物を乗せて運ぶ。

しかし日本でもいいニュースもある。

スイスでは5年前から始まっていた自動運転バスの実証実験だが、日本でも自動運転バスの実証実験が行われている。小型のバスで狭い道路へも入って行けて利便性は高い。

またバスの後払い方式はなくすべきだ。降りる直前まで料金がわからなかったり、降りる時に精算をしてお釣りが出ないシステムなど本当に効率悪いし面倒でストレスでしか無い。スイスのように前もって郵便局や売店、駅などで切符を購入し、乗車時に日時を刻印して切符を有効化する方式が望ましいと思う。

料金も距離制(どこから乗って何区間までいくら)ではなくスイスのようなゾーン式(同一エリア内は何区間でも均一料金。ゾーンを超える毎に料金が増える)がわかりやすい。マップ見るとエリアごとに色が分かれていてすぐ料金がわかる。

完全自動運転の実用化に期待

そもそも高齢者の運転の危険性はアクセルの踏み間違いだけではない。踏み間違いをなくす装置を搭載したから高齢者事故がハイ解決とならないのが現状。

そもそも踏み間違い事故は若者でも多く発生していて、高齢者の場合はそれが死亡事故となる件数が多い。つまりとっさの回避力や修正、異常に気がついたりする反応が遅いのだ。

また、逆走も問題となっており、これも異常を認知するまでの時間が若い世代より遅い。右左折時の衝突や巻き込みなども、とっさの場合の反応は遅れる。加齢とともに全般的に危険認知が衰えてくる。

やはり理想は運転しないことだと思う。そこで期待されるのが完全自動運転(レベル5)の普通自動車が実用化されること。

ただ実用化となっても次のポイントはクリアして欲しい。

  • 車両価格があまり高価なものにならないこと。
  • ハイテク装置の扱い方(設定など)が難しくないこと。

パソコンやスマホが苦手な高齢者にもわかりやすい操作方法、操作説明を一切受けていない初心者でもすぐに分かる操作方法が望まれる。

たまにしか乗らないならタクシーを活用する

タクシーは電話すれば自宅まで来てくれることをご存知でしょうか?

あまり乗らない場合はタクシーを活用しよう。タクシーは高い?いや車を維持するほうが高いです。車両価格、自動車税、ガソリン代、駐車場代、有料道路、車検代、点検・メンテナンス費用、保険、おまけに違反切符を切られたり盗難されればさらに金銭的ダメージは大きい。

車は乗らなくても年間40万円ほどの維持費。さらに車両価格を使用年数で割る年間費用もかかる。例えば300万円で買った車を5年乗れば年間60万円だ。こうなると年間維持費は実質100万円となる。100万円だと月当たり8.3万円。

廃車時には売れば一部は取り戻せるが、継続して乗り換えとなると下取りをして追加の購入費用がかかる。

マイカーコストが月当たり8万円だと、郊外の自宅からタクシーで市街地に買い物にいくのに運賃往復4,000円かかっても月20回タクシーを利用できる。

定年後、通勤で車を使わなくなり、たまにしか車に乗らないならタクシーを電話で呼んで利用したほうがずっと安い。

最後に

高齢ドライバーの事故を減らすためにどうすればいいか。

  • 公共交通機関を充実させる。
  • 完全自動運転のマイカーの開発。
  • タクシーを活用する。

公共交通機関を充実させることは早急にやってほしい。赤字路線は補助金で維持していくべき。公共交通機関の利用率を上げ、マイカーを減らしていくことはCO2や電力削減、渋滞解消、交通事故削減につながる。

自動運転のマイカーは完全自動運転となればタクシーと変わらない。そうなる日はいつか来るはず。

現在では、定年後に車の利用回数が減り、しかし買い物などで郊外から市街地に出かける必要があり車が必要な場合は、その都度電話でタクシーを自宅に呼んだほうがずっと安上がりでしょう。

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