電源タップ(テーブルタップといわれることもある)でタコ足配線。
これはどの家庭でもよくある光景ですが使用上の注意点や、また最近は安全な電源タップも増えていますので、電源タップの選び方も書いていきます。
合計ワット数を超えて繋ぐな
タコ足配線による火災事故は昔からよく聞きます。
電源タップには合計ワット数が定められていて、おおよそ1,500ワットとなっているものが多いです。
電源タップの差し込み個数が6個も10個もあるようなものだと注意しないと合計ワット数が1,500ワットを超えます。
特に電気ストーブ、こたつ、ホットカーペット、電子レンジ、アイロン、電気ポット、掃除機、大型液晶テレビ、ゲーミングパソコンなど。ノートPCも通常は30Wくらいですが高負荷時は100Wを超えます。
特に冬場は注意が必要です。
異常発熱が起こり最終的に煙が出て発火します。
その実験の様子がこれ。独)製品評価技術基盤機構(NITE)がユーチューブ上で公開している動画です。
埃(ホコリ)に注意
電源タップおよびコンセントは差込口付近の埃に注意が必要です。
差込口の埃による火災も多いです。コンセントとプラグの隙間に埃が溜まり、それが原因で発火することがあります。
差込口は埃が入り込まないようにきっちり最後まで差し込むこと。抜けかけてないかチェック。隙間があるとそこに埃が入り込んでいきます。定期的にコンセントを抜いてプラグの埃を綺麗にしたほうがいいです。
最近は電気用品安全法(PSE法)の改正で耐トラッキングプラグが義務化されています。だからといって埃山盛りでもいいというわけではありません。埃がたまらないように常に綺麗にしましょう。
コードに傷がついたら使うな
外から見てひび割れや打痕などのあるコードは使うべからず。内部の導体にダメージがあるまま使用すると火花が出ることもあり火災の危険性があります。
コードをテーブルの柱で踏みつけたり、ローラー付きの椅子や掃除機で踏みつながらまたいだりしないようにしたほうがいいです。コードが痛む原因となります。
また電源タップのコードが長いからと束ねてしまうとそこから発火しやすくなるので特に注意です。
電源タップの選び方
耐トラッキングプラグ
現在は電気用品安全法(PSE法)により電源タップにはプラグの差し込み金具にトラッキング防止が施してあります。プラグ内の栓刃の間に中子が組み込まれたり、栓刃の根元が絶縁スリーブで覆われていたりします。上の写真は絶縁スリーブが付いているものです。
古い電源タップにはトラッキング防止がないものもあります。電気用品安全法(PSE法)の改正で差し込みプラグに適用されたのが2015年9月18日から。
これより古いものを使用している人で、使用中の電源タップにトラッキング防止があるかないかわからない場合は買い替えもありだと思います。
雷ガード
豪雨時に自宅の近所で落雷があると、コンセントに繋いだ電化製品が高電圧で壊れることがあります。
すぐ近くに落雷するとコンセントから一瞬火花が出たり、電化製品から煙が出ることもあります。昔、友人の付近に落雷があり、家のテレビから煙が出たと聞いたことがあります。
これを防止するために雷ガードのついた電源タップというものがあります。
サンワサプライによれば落雷で3,000ー4,500Vの電圧が流れるそうです。商品によって最大サージ電圧6,000Vから12,500Vなど差がありますが、なるだけ最大サージ電圧の高いものを買ったほうが安心かと思います。
埃ガード
電源タップ差込口に埃よけのシャッターがついてるものがあります。使っていない電源タップの差込口に埃が入っていかないようにするための対策品です。
ただし、このシャッターの上に埃が溜まった状態で差し込むと結局同じなので、埃が溜まっていたらエアダスターなどで吹き飛ばしてから差し込んだほうがいいと思います。
シャッターがない場合は、使っていない差込口をゴムテープ貼って覆う方法もあります。
二重被覆コード
これは電源タップのコード内の2本の導体がそれぞれ個別に被覆され、その上から2本を束ねるように保護被覆したもの。
コードの導体を外部ダメージから守ります。
現在は電気用品安全法(PSE法)で義務化されています。
古い電源タップを使用している場合は二重被覆ではない可能性もあります。
コンセント火災は怖いので安全なものを
安全性の高いおすすめプラグを2種類。
1つ目は、一番人気のもの。雷ガード(最大サージ電圧12,500V)、埃シャッター、トラッキング防止プラグ、さらに個別のオンオフスイッチが付いているタイプ。
ただし個人的にはこちらのほうがおすすめ。雷ガード(最大サージ電圧12,500V)、埃シャッター、トラッキング防止プラグが付いていて差込口配置が使いやすいタイプ。
ベストセラー1位の商品よりこちらをおすすめする理由は、向きが90度違う差込口、そして側面にも差込口があり、充電アダプタなど縦横幅のあるプラグが使いやすい。
個別オンオフスイッチはありませんがなくても十分でしょう。
最後に便利な使い方
タコ足配線するとどれも似たりよったりのプラグで、どのプラグがどの機器のものかわからなくなることがあります。
各プラグコードに機器名の札をつけるとひと目で分かり、プラグの抜き差しなどしやすくなります。そういった感じでコードに札を貼る商品もあります。
だけど、これはわざわざ専用品を買わなくても自分で工夫すれば作れます。おしゃれに整理したい人は Cable-IDやCord Identifiersなど、いろいろ商品があるようですのでamazonで検索して探してみるのもいいかも知れません。