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マダニって公園にもいる?公園の芝生の上は危ないのか?

マダニの被害

写真はシュルツェマダニ

マダニは人や鹿などから吸血する害虫(足が8本あるのでクモの仲間)で成虫の体長が約3mmほど。吸血すると1-2cmまで膨れ上がります。マダニはいろいろ種類があります。

マダニで怖いのはマダニ媒介性感染症で、病原体を持ったマダニに刺されると病気が発症する事がある。これらは最悪死亡例もあり、注意しないといけません。(※すべてのマダニがウイルスを保有しているというわけではありません。)

厚労省のページにはダニ媒介感染症として主に次の感染症が注意喚起されています。

  • クリミア・コンゴ出血熱
  • ダニ媒介脳炎
  • 回帰熱
  • ツツガムシ病
  • 日本紅斑熱
  • 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)

詳しくは厚労省のウェブサイトに書いてあります。

マダニの生息場所

マダニがいる場所や特徴

  • 草むらの20-80cmほど高さの葉の裏
  • 日陰で湿気った場所を好む
  • 野生哺乳動物の生息場所で通り道
  • 春から秋までが活動期
  • 葉っぱに触れたときに乗り込んでくる
  • ジャンプして飛びついてくることはない
  • 皮膚についてもすぐには吸血はせず、吸血に適した場所を探す習性がある
  • マダニは横移動は殆どしない。宿主にくっついての移動がメイン。

マダニはおおよそ40-60cmくらい(20-80cmくらいは全然可能性ある)の高さの葉の裏などへに潜んでいることが多く、おもに日陰の草むらや茂みの葉の裏で人や動物が通るのを動かず待ち構え、人や動物が葉に触れているときに移動して乗り込んできます。

マダニはジャンプして飛び移ってくるという誤った情報がありますがマダニはジャンプしません。マダニはノミのようにピョンピョン飛べません。マダニは人や動物が葉っぱに触れたときに長い2本の前足を広げるように高く伸ばして引っ掛けて移動してきます。

また、人の頭上の葉っぱから落ちてくることもないです。

動物を待ち伏せるに都合の良い20-80cmくらいの高さの葉の裏にじっと潜んでいることが多いです。

草が茂っている所、さらに鹿や猪など野生動物が通る場所ではマダニがいるリスクが高いと言えます。マダニは吸血期間と休眠期間を繰り返しながら一生のうちに合計3回吸血します。

マダニは何も食べなくても数ヶ月以上生き続けます。

野生の鹿や猪はマダニの宿主になっていることが多く、吸血期間を終えたマダニが宿主から離れその場に留まるので鹿や猪などがいる茂みはマダニが潜んでいるリスクが高いのです。

公園のマダニ調査はどうなのか

マダニの生息地としては、生息率が高いのは野生動物がいる山中の草の茂み、公園や道路端の草の茂みです。日陰で湿気の多いところを好みます。

都会の公園の整備・管理された芝生の上でもごく稀に1匹単位で見つかることはあるが、芝生が生息地となっているのではなくペットや鳥などの宿主が運んできたマダニが落下したものがその場にいた感じだと思われます。

「2020 年東京オリンピック・パラリンピック競技 大会馬術競技場における衛生管理委託事業 調査報告書」によると、東京の「馬事公苑」「海の森公園」と周辺緑地の計10数箇所の公園内の緑地でマダニ調査を各箇所3回行っているが、見つかったマダニは全部で2匹となっています。

マダニが見つかった場所は馬事公苑の自然林部の草の上、もう一箇所は砧公園の梅園の草の上。この内、芝生は砧公園の梅園エリアだけということになります。

マダニは横移動はほとんどなく、宿主による移動がメインです。1匹単位でしか見つかっておらず、これはその場所が生息地となっているのではなく、鳥などの動物が運んできたマダニが単体で落ちたという可能性が高い。

ただ、砧公園では子供がマダニに刺される被害が過去に発生したことがあります。公園内でも森林部の日陰の草が伸びているような所はよく注意したほうがいいかもしれません。

日当たりがよく、整備・管理が行き届いた芝生であればマダニがいることは奇跡に近いレベルでそこまで不安がる必要はないように思います。例えるならサッカー場に落ちたかもしれないコンタクトレンズを探すようなものです。

管理が行き届かず草が生え放題、剪定もやっていないような放置された公園では草の茂みにカサカサと触れるとマダニがくっついてくる可能性はあるでしょう。また野生動物が出現するような郊外の森林公園の日陰の草の茂みなどは生息数が極めて多い可能性が高く注意が必要です。

リスクが高いのは山菜採り、登山、キャンプ、草刈り、畑仕事、公園や河川敷の草の茂みなどです。厚労省などは草むらや藪で肌の露出部分を少なくするように呼びかけています。

自宅の庭の芝であれば、きちんと管理して短く刈ることです。刈り取った草は取り除く。塀付近の低木も剪定する。手入れが行き届いている庭であればリスクはぐんと下がります。

マダニ対策には皮膚を出さないことが重要ですが、ディート、イカリジンの有効成分の入った対策スプレーも市販されています。マダニ効果はありますが100%寄せ付けないという意味ではないので過信は禁物です。

下はフマキラーが発売するイカリジン15%のマダニにも効果のある虫除けスプレーです。

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