今回はナンバープレートの話です。
現在使われているナンバープレートはほとんどの人が小さい頃からあたり前のように見てきているので疑問や不満を感じる人は少ないかもしれません。
しかしあらためてよく考えるとなぜこのような形状と覚えにくい文字列にしたのか疑問ばかりが残ります。
- 見た目が格好悪い・ダサい。
- 縦幅が広く、インテークを塞ぎ冷却性能を落とす。
- 空気抵抗になる。
- 文字列が複雑で視認性が悪く覚えにくい。
見た目が格好悪い・ダサい
現代の美しいデザインの車を台無しにしているのが日本のナンバープレートの仕様。
この縦幅の広いプレートはデザインの自由度を奪ってしまいます。世界でなるべく共通形状とサイズにしたほうがデザインしやすいのです。
車のデザインは日本のプレートサイズを考慮してデザインされていません。特に外車だと実感できるはず。
これは日本車でも例外ではない。後方のナンバープレート取り付けスペースはきちんと確保されていることは多いが、フロントに関してはエアインテークへはみ出していることが多い。
縦幅が広く、インテークを塞ぐ
日本の縦長のナンバープレートはラジエターのエアインテークにはみ出ていることが多いです。
これは空気の流れを阻害してエンジンの冷却性能を落としてしまいます。つまり車の性能を落としています。
これが欧州や韓国の横長の細いナンバーだとはみ出ない。
また、スポーツカーの場合だと日本の縦長プレートが空気抵抗になっていることもあります。
文字配列が悪く視認性が悪い
日本のナンバーは視認性が悪いです。
これはなぜかと言うと日本のナンバーは2行に渡って文字列が並んでいますので、視線移動がZなぞりとなり、横一行に比べ一瞬でナンバーを覚えにくい。
さらに1行目の文字が小さく2行目のひらがなが小さく数字が大きい。いろいろな文字サイズが混ざり込んで視認性が悪い。海外の横長プレートはすべて同一サイズの文字で左から右へ視線をたどるだけ。
つまり上の図のような視線移動になります。
日本のナンバープレートは文字の配列が悪い。
国交省は横長ナンバーを検討していた
2012年に国土交通省は横長ナンバーを検討していました。
「ナンバープレートのあり方に関する懇談会」中間とりまとめ(平成24年3月26日) 国土交通省
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha06_hh_000024.html
https://www.mlit.go.jp/common/000205398.pdf
このナンバーを見た私の第一印象。
- 文字種が多すぎ。
- 文字列が長く複雑すぎて覚えられない。
- 文字のコントラストが低い。
特に思うのが、そもそもナンバーは覚えきれるものでないといけない。
なのに、漢字・ひらがな・ローマ字・数字と4種類も使っている始末。これじゃあぐちゃぐちゃで暗記しにくい。パスワードじゃないんですからあまり複雑にしないでほしいものです!
さらに文字の色が薄いため、コントラストが低く視認性が悪い。
日本と似たナンバープレートだった韓国は日本に先立ってナンバープレートを横長に変更しているが、ハングル文字と数字の2種類のみで文字も黒いため実に視認性がよく覚えやすい。
文字種は2種類が覚えやすくて理想です。
日本の場合、結局2012年に行った国交省のパブリックコメントでは新しいデザインのナンバープレート案に反対意見が多かった。結局この案は見送りに。
しかし現状のナンバープレートはデメリットが非常に大きい。
現在のプレートサイズでは車のインターナショナルなデザインに合わず、車のデザインによってはラジエターのエアインテークにナンバーがはみ出して、吸気に流れを阻害している現状があります。
またエアインテークにはみ出ていなくても、空気抵抗が悪い。
背景に柄を入れて視認性を悪くしたご当地ナンバープレートなんて作らずに、まずは基本的なナンバープレートを見直して欲しい。機能性・視認性・耐久性を向上させてきちんと機能するナンバープレートを作って欲しい。