排ガス規制で50cc原付バイクの存続が危ぶまれています。
令和2年排ガス規制の影響で、今後50ccの新型開発が止まり、継続生産販売車両もなくなるかもしれない不安があります。
こうなると新型がもう出てこなくなり、さらに継続販売の新車も買えなくなる。
その理由を書いていきます。
排ガス規制で原付は終焉しそうだ
ガソリン直噴車及び二輪車等の排出ガス規制を強化するため、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示等の改正が2019年2月15日に施行。
新型の二輪車は2020年12月より適用開始。
継続生産車の場合は2022年11月より。ただし原付(50cc以下)は2025年11月より適用。
これをクリアするためには膨大な費用がかかる。そして車体の価格上昇にも影響する。もともと車体価格の安い50ccの利点がなくなる。
メーカーは利益を出さないと生きていけない。もともと下火だった50cc原付が更に売れなくなる可能性がある。125ccクラスの原付二種はアジアや欧州でも展開されて売れているのでまだいいが、50ccの原付一種は国内中心の展開。
となると利益の出ない50ccはもう作らないかもしれない。さらに2025年11月からは継続生産車も排ガス規制適用されるので、50ccの現行モデルはほぼすべて生産中止となる可能性が高い。
理不尽な原付
そもそも原付はただでさえエコな乗り物なのになぜここまで厳しく規制されるのか疑問。車などに比べ走行台数も少なく、排ガス全体に占める影響も殆どない。
原付というのは、主に趣味で乗る中型や大型二輪とは違い、通勤通学や買い物などの生活の足として利用されることが多く、通勤時の渋滞解消にも一役買っています。
普通自動車の免許でも乗れる原付。環境に優しい原付がどうしてここまで不遇なのか。
電動バイクも注目されてはいるが
50ccで利益を出し続けるのが苦しくなっているのか原付市場は規模が小さくなっています。
原付免許に取って代わるのが、電動バイク。ただ電動バイクはガソリンで走る原付よりもかなり価格が高いのがデメリット。50cc原付の代替には今の段階ではなりそうにない。
ただ二輪でもEV化の流れは進んでくると思われるのでいずれそうなるのでしょうか。
中古しか選択肢がなくなる可能性
ひょっとすればホンダが排ガス規制クリアした原付を出してくる可能性があるかもしれませんが、国内メーカーの50cc生産が全滅する可能性もあると思います。
というかヤマハはすでにビーノとジョグがホンダのOEMのみになっていて、残るヤマハ・ギアもホンダのベンリイがベースになる模様。
もし50cc生産が全滅すれば原付購入層は2025年11月から50cc新車が買えなくなる。電動バイクなど別の乗り物へシフトするか、あるいは中古の原付を選ぶことになると思います。規制をクリアできない中古はそのまま販売され、購入可能です。
その中古もそのうち消耗品や修理パーツのメーカー在庫が消えていく運命。そうなるとアフターパーツが豊富でエンジン耐久性があるホンダのスーパーカブやリトルカブなどに人気が集中するかもしれません。
2025年11月で50ccのラインナップがすべて消えてしまう可能性は十分あると思います。しかし排ガス規制のせいで環境に優しい50ccが・・・。どうも腑に落ちません。