男子より露出が多い陸上女子のユニフォーム問題を考える

近年の陸上競技の女子選手はまるで水着のようなとても露出が多いユニフォームが主流となっています。

競泳や相撲など、スポーツは一般的に男子より女子のほうが露出は少ないが、なぜか陸上競技は男子より女子のほうが露出の多いユニフォームであり、とても違和感を感じる。

体操も同様の問題があり、東京オリンピック2020ではドイツ女子代表が足まで覆うボディスーツ型のユニフォームで出場した。

この記事では陸上競技の女子選手のユニフォームの露出問題を元陸上部の私から見た視点から考える。

ユニフォームの歴史を振り返る

陸上競技で男子より女子のほうが露出が多かったのはすでに1960年代以前からだろうか。

上はタンクトップのランニングシャツというのは男女共通だったが、下は男子がインナー付きのランニングパンツで短パンなので体のラインが見えなかった。女子はレーシングショーツで体のラインが見え、足の露出が多かった。そのレーシングショーツは年々小さくなっていく。

そこに変化が出たのが1984年のロサンゼルスオリンピックだろうか。アメリカの女子短距離のユニフォームが上下繋がったワンピース水着のようなものだった。

その代表にフローレンス・ジョイナーがいたが、その後彼女は見せるための衣装にこだわったユニフォームで試合に出るようになり、髪や爪も派手に飾った状態で試合に出て話題となる。魅せながら走るという選手は彼女が初めてだっただろうか。

1988年オリンピックでは男女ともタイトなピッタリしたユニフォームの選手が増えていた。スタンダードなランニングシャツにランニングパンツというブカブカしたスタイルは長距離選手だけに残り、短距離選手はより空気抵抗の少ないタイツ型へ変わっていく。

1996年のアトランタオリンピックでは女子短距離選手に上下分かれたセパレート型のユニフォームが登場。男子はお腹が見えないタイトなユニフォームだったが女子はお腹を露出させたユニフォームだった。この時代から徐々にそのスタイルが世界中に広がり陸上競技の短距離のスタンダードとなっていく。

そしてその波は日本へも広がり、さらに高校生や中学生が着るユニフォームにまで広がっていく。

マラソン選手でも例えば東京国際やパリマラソンで優勝したことがある谷川選手が90年代にレーシングショーツで走っていた。マラソンでも男子より女子のほうが露出が多い傾向はすでにあった。

こういった流れに抵抗を持つ声も多かったのか、近年の陸上の世界大会やオリンピックでは日本代表はユニフォームを2タイプより選択できる。

ちなみにジョイナーは試合ではセパレート型を使用しなかったが、練習ではセパレートを使用していた。

メーカーの考え

なぜ男子は露出が少なくお腹を出さないのに女子だけお腹を出したユニフォームなのか。メーカーの言い分はこうだ。

「女子は胸がありウェイストにかけて段差があるのでワンピース型だと空気対抗になる。」

ん、よくわからないがではなぜスピードスケートや自転車の選手は女子はセパレートではないのか。それらのほうが速度は出ているので空気抵抗は陸上競技よりも受けているはずだ。

空気抵抗にこだわるなら、男子のようにピッタリとしたワンピースでもいいはずだ。しかしなぜか女子だけお腹を露出させたセパレート型なのだ。

機能性よりも魅せるデザインを優先しているのではないかと思ってしまう。

中高生までセパレート型という違和感

女子だけセパレート型の水着のような格好で走る現状。中高生の陸上競技大会までそういう傾向があり、陸上部に入って試合に出ればそういう格好を強いられていたわけで、これに抵抗を持つ人も少なくなかったはず。なぜ陸上部なのに女子だけ下着のような格好で走らされるのか・・・と。

ただ最近はユニフォームをレーシングショーツ型か、より露出の少ないタイツ型か選択できる高校もあるようである。ただ、それでも腹部の露出に変わりはない。お腹を出しているのは女子だけなのだ。

陸上競技は男子より女子のほうが露出が多いことに今でも強い違和感を感じる。もっと問題提起してメーカーや実業団選手、学生部員など全体で考えたほうがいいのではないだろうか。結局メーカーがそれしか作らなければ選手はそれを着ることになってしまうからだ。

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