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オリンピックはメダル大会ではない

オリンピックのたびにメディアは

メダルが、メダルが、日本人でメダル、メダル何個、国別メダル獲得表で日本は何位など・・・

オリンピックと言えば話題は常にメダル中心、3位以内に入ってメダルを取ればあちこちから引っ張りだこで評価され、4位以下だとほぼスルーされる。

メダルが全てなのだ。

スポーツに熱くなる、いい成績を残すことが評価されるのは分かります。しかしあまりにもメダル脳になりすぎて、本来あるべきオリンピックの姿からあまりに離れすぎている気がします。

オリンピックはメダリンピックではないのです。

マスコミでのオリンピックの扱われ方

オリンピックはメダリンピック的な思考

オリンピック期間中にいったい何度メダルというキーワードが連呼されるのか。オリンピック開催中はメダルという言葉で溢れています。

メダルの期待がある選手・・・
日本人がメダルを取るためには・・・
◯◯選手がメダル獲得!・・・
またもや日本人がメダル獲得!・・・
これで日本はメダル◯枚目・・・

マスメディアの頭の中はメダルで出来ているんでしょうか?

メダルに執着しすぎです。オリンピック期間中にメダル以外の話題はありません。話題は常にメダルです。オリンピック=メダル という公式が確立されていて、メダルを中心にオリンピックが回っています。

マスコミにとってオリンピックはメダリンピックなのです。

メダルを取った選手だけが大きく扱われる

メダルを取れば英雄扱い、あらゆる記事で大きく取り扱われ、インタビューや記者会見など引っ張りだこだ。

しかし4位となると扱いは大きく変わる。どんなに激戦をしても感動の戦いを見せて頑張っても、4位だとほぼ相手にされない。たしかに3位以内というのはすばらしいことで評価されるのは分かります。

しかし3位と4位の扱いの差はなんですか!メダル獲得者だけがスタジオに呼ばれ4位だとまるで相手にされません。さらに入賞も逃せば全く相手にされません。

メダルの有無によって選手の価値を決めているようにしか見えません。

オリンピックは世界一決定戦?

オリンピックについて多くの人がスポーツ世界一を決める大会だと思っていると思います。

が、オリンピック憲章を読んでもそのようなことは書かれていません。たしかに陸上ではオリンピック参加標準記録があり、各国で一番成績がいい3人がオリンピックへ参加し、予選があって、決勝があり、順位をつけて表彰する。

結果的には世界一決定戦になっているかもしれません。

かつてリオデジャネイロオリンピックの体操競技で、北朝鮮の選手と韓国の選手が仲良く写真を撮っていた姿が話題になりました。それを情報を知った国際オリンピック委員会の会長は、オリンピックの目指す完璧な姿として大絶賛しました。

オリンピックの目指すところは同じ舞台で互いに戦った者同士が試合後に健闘を称え合う。試合の結果よりこれが大事なのです。

だから陸上の場合だとゴール後にハグをしたり握手をするなど(外国選手が必ずやってますよね)、倒れ込んだ選手を心配したり肩を貸すなどこういった行為が大切なのです。表彰台では国籍の違う3人が手をつなぐ、これがオリンピックの目指すところなんです。

つまり結果を残せなくたっていいんです。

フェア精神で一生懸命頑張る姿が、観客の心を動かします。勝っても負けても気持ちよく終わる。それがスポーツでありオリンピック。もちろん良い成績が残ればそれに越したことはありませんが、私はそう思います。

オリンピックのあるべき姿

オリンピズムの根本原則
1. オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、 バランスよく結合させる生き方の哲学である。 オリンピズムはスポーツを文化、 教育と融合させ、 生き方の創造を探求するものである。 その生き方は努力する喜び、 良い模範であることの教育的価値、 社会的な責任、 さらに普遍的で根本的な倫理規範の尊重を基盤とする。

2. オリンピズムの目的は、 人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、 人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである。

出典:オリンピック憲章(2019年版)公益財団法人 日本オリンピック委員会

日本のマスコミはあまりにメダルばかりに騒ぎ過ぎだと思います。

オリンピックはメダリンピックではありません。メダルのために開催されているのではありません。メダルはあくまで選手個人に与えられた勲章であって国に与えられた勲章ではないのです。

オリンピックにおいてのマスコミの役割はメダル獲得選手を称えることではなく、放送など情報伝達を使うことで、選手と観客、国民の皆が一つになり、平和な社会発展に役立てること。

メダルなしに終わってもそれで皆が一つになって応援できて盛り上がって、そして

「選手が頑張ったなら自分も頑張るぞ!勇気が湧いた!」

「国家間で対立している国同士の選手が笑顔で握手してる。私たちも変わろう。」

そういう気持ちになればオリンピックは大成功です。つまりメダルシーンばかりを放送するのではなく、成績が残らなくても選手が一生懸命頑張る感動の姿があればそういうものを積極的に取り上げてほしい。

東京オリンピックに向けて

東京オリンピックは必ず成功することができます。

それは日本が何枚メダルを取れたかと言うことではなく、選手、運営、ボランティア、観客が協力して大会を盛り上げて国民が一つになればそれが成功なのです。参加することに意味があるというのはそういうことだと思います。

オリンピックの盛り上がり方が昔からずっとメダル主義になっているのがとても残念です。これは変えていくべきだと思います。

東京オリンピック前に今一度オリンピック憲章を読み直して、オリンピックが目指すものが何であるのかを考え直す必要があると思います。

オリンピックはメダリンピックじゃない!

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