飲食店の衛生管理はどうなっているの?家庭より遥かに多い食中毒!

夏になると食中毒を注意しましょうという言葉をよく聞きます。

この言葉は家庭での調理などをメインとして呼びかけているように聞こえることが多いです。

しかし、衛生管理が出来ているはずの飲食店で食中毒は毎年起き続けています。彼らはプロのはず。食品衛生責任者がいながら食中毒は起こる。

厚生労働省の令和2年食中毒発生状況によれば、食中毒件数は飲食店が42.3%で家庭は18.7%。圧倒的に飲食店が多いです。さらにこれはコロナで飲食店の営業自粛の影響で少ないので、コロナ前のデータで見ましょう。

平成30年食中毒発生状況の食中毒統計調査によれば、食中毒件数は飲食店が54.3%で家庭は12.3%。飲食店に食中毒が多いのは昔からです。そしてあいも変わらず減っていかないということで、飲食店の食中毒問題を記事にします。

食中毒の傾向

食中毒件数は年々減っているがしかし

集団食中毒は毎年ニュースで取り上げられますが、全体的な件数で見ると毎年1,000件ほど発生しています。

下の厚生労働省の令和2年食中毒発生状況の年次別食中毒事件件数のグラフを見ると、平成10年以降食中毒の全体の件数は減ってきましたが、ここ数年はやや増加傾向にある感じです。

出典:令和2年食中毒発生状況|厚生労働省

この半分以上が飲食店による食中毒です。

令和元年と2年が減っているのは、コロナの自粛の影響でしょう。飲食店へ行く機会が減って食中毒件数が減ったと予想できます。それがなかったら増加していた可能性も十分あります。

コロナ自粛で食中毒が露骨に減っている

新型コロナ対策の営業自粛で食中毒が減っている証拠がこのグラフ。

出典:令和2年食中毒発生状況|厚生労働省

令和2年は新型コロナの年ですが、コロナがまだ少なかった1月2月までは例年よりやや多かった食中毒。

コロナが増え始め社会問題化した令和2年3月からガクンと減っていて、緊急事態宣言が発令された4月は極端に少ない。5月末に緊急事態宣言が解除されると6月からまた増えた。10月はかなり多かったが、11月以降またコロナが増え始めると食中毒が減る。

コロナが増えると各個人の衛生意識が高まって手洗いなど消毒が盛んになるというのもあるが、食中毒の半分以上が飲食店であること。緊急事態宣言時の4月の食中毒の減り方が顕著であり、2人以上の事例だとさらに顕著となっている。

やはり飲食店自粛の影響がとてつもなく大きいことがわかる。

飲食店の食中毒が圧倒的に多い

飲食店へ行かなくなった代わりに家庭での食中毒件数が増えたのでは?と思うかもしれません。それは正解です。

家庭での食中毒は増えています。しかしそれを遥かに上回るレベルで飲食店の食中毒が多いです。それが下のグラフです。

出典:令和2年食中毒発生状況|厚生労働省

事件数を見れば一目瞭然だが、飲食店の食中毒がぶっちぎりに多い。ここ2年はコロナの営業自粛によって大きく減っただけ。それがなければ近年の傾向は相変わらず飲食店の食中毒は多い状態でしょう。

飲食店だけがなぜこれほど多いのか。衛生管理は一体どうなっているのか問い詰めたい。家庭の食中毒が多いのはわかる。素人だから。けれども飲食店はプロであり、食品衛生責任者は一体何をやっていたのかと。

つまり事件件数あたりの人数が減ってきているということ。

ニュースで集団食中毒の事件はたびたび報道される。食中毒事件が起こった事業所は反省をし、対策を強化する。しかし食中毒がまだ起きていない事業所にとってはそのニュースは所詮他人事なのかもしれません。

食中毒は夏に多い?

食通毒は食べ物が痛みやすい夏場に多いと思っている人が結構いると思います。

ですが厚労省の令和2年食中毒発生状況で全体の件数を見ると月別の傾向はつかめません。1年中食中毒は発生します。原因別に見ると、

細菌を原因とする食中毒は夏場

ウイルスを原因とする食中毒は冬場

寄生虫を原因とする食中毒は年間を通して発生

という傾向が見えます。

原因物質は

食中毒の原因物質はアニサキス、カンピロバクター、ノロウイルスとこの3つが大半を占めています。

アニサキスは魚介類に寄生する生き物。

カンピロバクターは鶏肉やレバーなど肉類に含まれる細菌。

ノロウイルスは二枚貝などに潜むウイルス。接触感染する。

加熱しても毒素は消えない

2000年の雪印集団食中毒事件であったように、黄色ブドウ球菌が作った毒素は加熱しても消えないので、加熱殺菌すれば安全というわけではありません。

黄色ブドウ球菌は日常から健康的な人の皮膚にも常在していることがあるので、食品を扱う場合は十分な手洗いなど行う必要があります。

またカビも同様で、カビ自体は加熱殺菌で死滅しますが、カビの中にはカビ毒を作るものがあり、これは熱に強く毒性があまり消えません。

飲食店は衛生のプロ意識が低い

食中毒と言うと家庭で起こるイメージが強いが統計的に見ると、飲食店での食中毒が圧倒的に多いということです。

飲食店は度々集団食中毒がニュースになるが、店側の衛生管理が出来ていなければ、客の方では対策することは難しい。それこそ飲食店で寿司や刺身を食べるなとなってしまう。

私は思いますが、飲食店へ不意打ちでどんどん立入検査をしてほしい。

なぜお店で食べる料理にこうも食中毒が多いのか。やはり衛生管理が出来ていないということでしょう。食品を扱うプロが食べ物を提供して客はその場ですぐ食べるにも関わらず、家庭より食中毒が多いなんて衛生面での意識が低すぎるのだと思います。

今まで一度も食中毒が起きていないからという慢心があるのではないでしょうか?テレビなどの取材が来るときだけ、社長などお偉いさんが来るときだけ綺麗に清掃してマニュアル通りにやっているなんてことはないでしょうか?

全国には、まだたまたま運よく食中毒が起きていないだけ、というようなずさんな衛生管理の飲食店は多いと思います。こういった飲食店が今後食中毒を起こしていくわけです。

なぜなら過去10年の食中毒件数を見ても、飲食店がずっとぶっちぎりで多いからです。ここ2年はコロナの自粛で減っただけ。飲食店の食中毒件数は一向に減っていきません。

飲食店は食べ物の扱い方を分かっているのだから、もっとプロの意識を高く持って真面目に取り扱って欲しい。

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