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香川県のゲーム規制条例に8割が賛成、これはブラック校則と同じ

香川県ゲーム条例のパブリックコメントが募集されていましたが、その結果が出ていますのでそれに関して。ゲーム条例に対しての私の意見、第2弾を書きます。

前回の記事はこちら

香川県のゲーム条例とは

この条例の主な内容は

18歳未満のコンピュータゲームの利用時間を60分までとする。休校日は90分まで。

スマートフォンなどの使用は中学生までは21時までにやめること、高校生は22時までにやめること。

パブリックコメントの結果について

自分に影響しない事柄、つまり条例を施行しても痛くも痒くもない人は安易に規制に賛成しがち。逆にそれによって大きく影響する人は反対しがちであるということは物事全般に共通していえます。

県民の殆どは賛成、ゲーム関連の会社はほとんどが反対。結果合わせて8割が賛成という、多勢に無勢という結果です。パブリックコメント募集では年齢制限はありませんでしたが、この県民の年齢層の内訳についてはわかりません。

県民の賛成が圧倒的ということはおそらく子供はコメントにほとんど参加していないのではないでしょうか。やはりこれは実際の現場の意見として、子供の言い分を多数聞くことも重要です。

規制しても一般の大人や親は痛くも痒くもないので反対する。ゲーム関連の会社はそれで食べているので会社の存続に関わるし反対する。子供はゲームがしたいですから、県民の内訳に子供の意見が多ければ反対はもっと多かったはず。

公平に理想的に判断するには賛成反対の数の内訳ではなく、その意見の内容についてしっかり議論することが必要です。

私はこの香川県のゲーム条例をブラック校則と何も変わらないと思います。

なぜならこれは県が縛りを設ける問題ではなく、これは各家庭のルールによって決める問題だからです。こんな家庭で決めることまで県が規制していたら、本当にブラック校則と同じ。

条例の本当の目的はガチャ云々とかいいたいのかもしれませんが、これはネットに接続しないものも含めすべてのコンピュータゲームにおいて、時間を60分と制限している条例。

これで子どもたちの何が変わるのでしょうか。

もっと勉強するように・・という目的ではなく、単に依存症をなくすため、であっても一律規制にしてしまうのはどうかと思います。依存症ではない(なることもないであろう)人までもがひっくるめて規制に掛かってしまいます。

これが決まれば日曜日や連休に友人と集まって午前中にゲームを2時間やるだけでも条例違反になるのです。休日でさえ90分という縛りなのです。

平日はゲームがほとんどできないから休日にゆっくりとやりたいという人も、この条例では出来なくなってしまいます。

そもそも80年代のような昔の単純な射撃アクションゲームなら60分で区切りよく楽しむということが出来るでしょうが、今のゲームは事情が違います。

オンラインゲームでは討伐PT募集を作れば集まるまでに意外と時間がかかったりすることもあります。その間プレイと言えるようなプレイは出来ませんがログインし続けることになります。

ゲーム現場の表面しか知らない人ばかりが集まって議論してもいい結果なんて出ません。否定意見ばかりが出て自分たちだけで納得して多勢に無勢で一方的に決まるだけです。

依存症の殆どは軽度のまま終わる

テレビなどのゲーム依存症特集やドキュメンタリーに影響され過ぎではないでしょうか?ああいったものの多くはインパクトを強くする演出がされています。

依存症と言ってもピンきりですが、テレビドキュメンタリーでは特に重症である1日16時間以上365日ゲームしているような廃人クラスという極例を取り上げ、それをゲーム依存症の標準と言わんばかりにしてあることがほとんどです。

こういうものを見た後ではゲームをする人が皆テレビドキュメンタリーのように人生崩壊してしまうのではないかという不安が子供の両親に強く植え付けられます。

しかし多くの人はああいう状況にはなりません。依存症になっても多くの人は軽度のままで廃人化はしません。なぜなら廃人と言われるプレイヤーはゲームサーバーに数えるほどしか存在しないからです。

依存症は長時間のゲームで学力低下や体力低下という害がある点についても理由の一つとして言われますが、じゃあゲームを規制したから子どもたちがその浮いた時間で勉強するのか運動するのかと言うとそうではありません。

その分漫画を読む時間が増えたりテレビを見る時間が増えるのがオチです。

むしろ、むやみに子どもたちを規制することは大人になってその反動が出てしまうのではないでしょうか。

ネトゲで学べることもある

良くも悪くもコンピュータゲームは現代の文化です。

ゲーム条例ではオンラインゲーム依存のことが議題にされることもあると思います。ドキュメンタリーなどで取り上げている依存症は、その中でも極端に深刻な廃人クラスであって普通ではありません。

と、これは置いといて、ゲームに興味がない人たちは、子どもたちがゲームから学ぶことはなに一つないと思っているかもしれません。

しかしオンラインゲームではゲームとは言えど、キャラクターの中身は人間。人間を相手にしています。

見るもの聞くものはデジタル信号ですが、その先にいる相手は人間です。たかがゲームでしょうがその世界には人間との交わりがあり、リアルの公共の場と同じように振る舞わなければなりません。

ギルドに入ろうが狩場であろうが、挨拶などマナーやルールがあります。

たかがゲームのくせにと好き放題に迷惑行為をやったり暴言を吐いたりしていれば運営からアカウント制限が入りゲームができなくなります。

デジタルの世界もリアルの世界も同じです。そこにはコミュニケーションがあり、マナーがあり、秩序が保たれ、譲り合いや協力の精神があります。

たとえばギルドチャットで人と話すことで心の支えやストレス発散になることもあります。顔が見えない相手だけに、リアルでは話すことが苦手な人でも気軽にできます。

学校でいじめられている人でもオンラインゲームではいじめられることなく普通に優しく振る舞われ居心地がいい場合もあります。オンラインゲームは心を豊かにしてくれます。

もちろん反対派でも適度なゲームを反対しているのではありません。ここで問題になっているのは依存症。先程も書きましたがその依存症もピンキリあり、人生が狂うような重度の廃人までいく人はかなり稀。

自分が興味ないからと子どもたちの文化を大人が安易に何でもかんでもポンポン規制していては、子どもたちの居場所がなくなります。

条例施行は反対です

ゲームでも依存症が起きやすいのは、終わり(ゲーム完結)がないオンラインゲームであります。この条例の狙いはおそらくネットゲーマーの依存者であろうと思います。

これはゲームプレイ時間に関係なく起こります。一度でも踏み入れれば全員にゲーム依存症が始まるリスクが発生するのです。

ゲーム時間とリアルに影響するほどのゲーム依存症が比例しているというアンケートがテレビなどで紹介されますが、これは長時間ゲームをするから深刻な依存症になったのではなく、依存症だから長時間ゲームに張り付くのです。

依存症になりやすい性質を持った人間は短時間でもやったら依存症になる。依存症になればリアルよりゲーム優先となる。それは条例で時間を短く縛ろうが同じ。

60分に制限しようが同じ

リアルに影響する依存症になれば、経験値10倍イベントなどが平日広間のどこかの時間帯の1時間だけあれば、学校休んでもその1時間に参加するでしょう。

イベント限定レアボスの湧き時間が平日昼間にあれば学校をサボってでもその時間にだけは参加するでしょう。それが5分で討伐終われば60分以内です。

ゲームメンテ明けにレアボスが一斉に湧くとなれば、メンテ終了が平日昼間だろうが学校をさぼってでもログインするでしょう。しかも60分以内に狩り終われば規定内だ。

戦国ゲームなら開戦時間が平日朝10時だったりすることも。美味しい攻撃場所は最初の取り合いになるので1時間程度でなくなる。そうすると深刻な依存の人は学校をサボっても開戦時間を優先してしまうでしょう。

ゲーム運営側へこういうイベント時間やシステムの見直しを求めるのが優先であるが、ゲーム時間規制推進派はゲームやったことがないのか、そういう事情をわかっていない。

結局リアルに影響するレベルの依存症の人は時間を縛ったところでリアルに影響するしゲーム優先は変わらないのです。

かたやその他多くの人は長時間やったからと言っても、それは開いた時間で長時間楽しむだけであり、そこから一線を超えることはほとんどない。ゲーム時間が増えても学校や仕事をサボってまでやるようなことはしない。

そもそもゲームの時間はそれぞれの家庭の問題で、家庭によって事情が異なります。これは子供と親が互いに話し合って決めることです。

子供の性質は親が一番良く知っていることです。親と話し合うこともまた子供にとっての勉強となります。県が条例で一方的に縛るのはブラック校則と同じです。

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