輸入食品は危険、国産は安全、本当か調査

輸入品は農薬が入ってて危険!中国産は危ない!国産は安心!よく聞く言葉です。

中国産以外なら大丈夫なのか?

国産なら安心できるのか?

輸入物は検査クリアしていても危険なのか?

具体的な農薬の種類が表示されると誰もが怖くなり不安になります。安全なものを食べたいは共通の願いです。じゃあ調べてみます。

輸入検疫、自主検査、モニタリングなど

検疫

食べ物が農薬や細菌、害虫などに汚染されていないかを調べます。

現物検査

検疫の書類審査で要検査が必要と判断されると現物検査が行われます。 

モニタリング検査

違反の可能性が低い食品への検査。

行政検査

初回時、輸送途中で事故、食品衛生法違反時の検査。違反があれば廃棄または積み戻し。

指導検査(自主検査)

定期的な実施を指導する検査。違反があれば廃棄または積み戻し。

検査命令(命令検査)

命令検査とも言われる。過去に違反歴が多かった食品への検査で輸入毎に行われる。違反があれば廃棄または積み戻し。

市場に出たあとの検査

保健所の抜き取り検査(収去検査)

食品衛生法に基づいて保健所が抜き取り検査を行います。
添加物、残留農薬、遺伝子組み換え、細菌検査など。

違反

回収、または廃棄。

中国産が危ない言う声が多いけど本当か

中国から輸入される食品については、平成26年度において、703,053件の輸入届出件数に対して202件の食品衛生法違反があり、違反率は0.03%でした。一方、全輸出国における違反率は0.04%であり、中国からの輸入食品の違反率が特に高いという状況ではありません。

出典:輸入食品監視業務FAQ(厚生労働省)

中国産だから特に多いというような特徴はないようですね。中国からの輸入食品が多いから目立ってしまう感じでしょうか。中国産は危険だから違う国のものへしたところで結局違反率は大差ない。

中国産ピーナツからアフラトキシンが検出された、だから中国産は危ない。」週刊誌などはこういう主張をする。

それを読んだ人は中国産は危険だと不安になる。

しかしアフラトキシン違反が最も多い国はアメリカです。

違反が多いとブラックリスト入りして検査命令になる。だから輸入の時点で結局弾かれて廃棄処分になる。小売店へ並ぶことはないし我々が食べることは殆どないです。我々が購入できる中国産ピーナッツなどは検査で問題がなかったからです。

こういう事へ神経質になるより生活習慣病の方を気をつけたほうがよっぽど現実的だし健康になります。

2019年度4月から10月におけるアフラトキシン違反を数えると、アメリカがダントツに多いです。

アメリカ 44件 生鮮アーモンドやピーナッツ中心
中国 15件 ピーナッツ中心
参考:違反事例 輸入時における輸入食品違反事例(厚生労働省)

その事例ではアフラトキシンは中国のピーナツから多いもので41µg/kgが出ていましたが、基準値は10µg/kgです。

基準値は、人が生涯に渡って毎日摂取しても健康に害がないとされる基準です。

つまり体重60kgの成人(基準は600µg/日)がその違反中国産ピーナツ(違反だから市場に出ることはないが)を毎日14.6kg食べ続けても問題がないレベルです。

しかも店頭で並んでいるものは違反品ではありません。基準値内に収まっている違反ではない商品ですよ。

それを数十グラム程度食べたとこで全く問題がないと言えます。しかし中国産が危ないと数粒さえ食べることを拒否する人がいるのが現状です。

今年違反が多かった輸入食品をピックアップ

厚生労働省の2014年の統計を元に違反が多い食品を並べると、

  1. 農産食品 296件
  2. 水産加工食品 163件
  3. 農産加工食品 159件
  4. その他食品 80件
  5. 畜産加工食品 51件
  6. 飲料 28件

具体的に多い食品は

  1. カカオ豆 58件
  2. 水産加工冷凍食品(魚類貝類を除く) 45件
  3. コーヒー豆 37件
  4. 洋菓子 30件
  5. 冷凍野菜 29件
  6. 切り身むき身の水産加工品(冷凍含、魚類貝類除く) 29件
  7. ゆり科野菜 25件
  8. 切り身むき身の鮮魚類 24件
  9. 食用油 24件
  10. 非加熱食肉製品 20件
  11. 唐辛子 19件
  12. うるち米 19件
  13. ピーナッツ 18件

参考:平成26年度 輸入食品監視統計(厚生労働省)pdf

違反が多いカカオ豆

水産は種類が多いで置いといて、特に気になるのがカカオ豆とコーヒー豆の違反が多いということ。

ただコーヒー豆は今年昨年と違反が少ないので変わってきたんですかね。カカオ豆は最近でも相変わらず違反が多いようです。

2008年にはハイカカオのチョコレートを国民生活センターが調査しました。
高カカオをうたったチョコレート(国民生活センター)2008年2月6日公表

カカオ豆についてはガーナ、エクアドル、ベネズエラなど毎年のように違反がでてますが、だから危険かというとそうとも言えないようです。

厚生労働省によると2019年度の4–10月のカカオ豆の輸入時における違反だけでもこんなにあります。

2019年度4–10月 輸入時での食品衛生法違反事例
  • 6月10日 ガーナ 除草剤2,4-Dアミン塩 0.14ppm検出
  • 6月14日 ベネズエラ シペルメトリン 0.04 ppm検出
  • 6月24日 ベネズエラ 除草剤2,4-Dアミン塩 0.03ppm検出
  • 8月16日 ベネズエラ 除草剤2,4-Dアミン塩 0.02ppm検出
  • 9月06日 ガーナ 除草剤2,4-Dアミン塩 0.06ppm検出
  • 9月27日 エクアドル 除草剤2,4-Dアミン塩 0.03ppm検出

参考:違反事例 輸入時における輸入食品違反事例(厚生労働省)

これらを見ると、ココアは危険だ、なんて言われそうです。

例えば6月10日のガーナのカカオ豆からは除草剤 2,4-Dアミン塩 が0.14ppmという高い数値が出ていますが、これでも体重60kgの人が毎日7kgのカカオ豆を一生食べ続けても健康に影響がないとされるレベルです。

殺虫剤シペルメトリンは0.04ppmの場合、体重60kgの人が毎日45kgのカカオ豆を一生食べ続けても健康に影響がないとされるレベルです。

これがチョコレートなどに加工・製品化されると残留農薬はさらに減ります。残留農薬の摂取量は少ないほどいいですが、全く気にする必要はないと言えます。

じゃあ国産は違反が少ないのか?

厚生労働省によると2015年度の食品中の残留農薬検査(地方公共団体、通関前の検疫所検査含む)で298万件の検査があり、基準超過は国産が44件で0.003%、輸入が231件で0.011%でした。

輸入のほうが多いのは間違いないですね。しかし国産でもゼロではないようです。これを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれでしょうか。

厚生労働省では十分に低い数値ということで書かれています。違反品の数値を見る限りでは、仮に基準値を超えた違反品を毎日摂取したとしても多くは健康に害を及ぼさないレベル。それほど神経質になる必要はない感じです。

輸入品は危険なのか安全なのか

厚生省のサイトを巡ると多くの違反事例が出てくるわけですが、あれだけずらりと並んでいると心理的には流石に怖くなってきます。

だから食べたら死ぬ、病気になる、毎日食べるような人は危険・・・というわけでもない。

基準値には十分すぎるほどのマージンがあり、違反していても、ほとんどは問題ないレベル。さらにその僅かな残留農薬は調理で加熱すると破壊されたりもします(全てではないですが)。

違反事例が出てくるとマスメディアは派手なタイトルで記事にしますが、それは少しでも消費者の目を引くのが目的だからです。心理的に不安を煽るような書き方をします。

雑誌を売るため、視聴率を稼ぐため、あらゆる手段を使い心理を操ってきます。あまり振り回されないようにしたほうがいいです。神経質になると何も食べられなくなります。

冷静な判断でざっくり結論を言うと、輸入食品は

安全です。

こういう事気にするより、購入後の保管や調理をきちんとして食中毒の方を警戒したほうがいいです。あと、食習慣や運動に気をつけて生活習慣病を予防したほうが遥かに健康になります。

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