4月24日、中国の河南省の中学校でランニング中に男子生徒が倒れ、心停止で死亡しました。もう1件、4月30に湖南省長沙市の学校で14歳の少年がマスクをしてランニングテスト中に倒れて死亡。
今日本では、ジョギングする人へマスク着用を呼びかけられていますが、これはかなりショッキングなニュースです。
マスクして走ったことが原因なのか
この2件の死亡事故とマスクとの因果関係は、家族が遺体解剖を断ったためわからないままです。
しかしマスクをした状態でのランニングは体に大きな負荷がかかることは間違いありません。
学校のランニング中の死亡事故はマスクをしていない場合でも稀に起こります。中国の2人の男子生徒に心疾患などがあったかどうかは不明です。
4月24日に起きたほうは気温20度だったということで、走れば汗は出ますが熱中症ではないと思います。もう一方も距離は1000mらしいので熱中症は考えにくい。
マスクを使って走ると、呼吸しにくいだけではなく、マスク内の酸素濃度が低く二酸化炭素濃度の高い空気を繰り返し吸うことになります。
呼気は全てマスクの外に出るわけではありませんので一定量は呼気を再び吸うことになります。
マスク着用でのランニングは駅伝の強豪校などで昔から行われていましたが、これを運動歴がない人たちがやってしまうと過剰な負荷となります。
しかも中国の事故はランニングのテスト中だったということで全力で走っていた可能性があります。
これは決して他人事ではなく、今後日本でも同様の事故が起きる可能性もあります。
マスクして走るときの注意点
ランニングは初心者ほど全力で走る傾向にあります。
鍛え上げられた陸上部ならまだしも、運動不足解消などで最近走りはじめた人などは、あまり無理しないように。呼吸が苦しくない負荷で楽にジョギングをしましょう。
ただでさえマスク内は酸素濃度が低く二酸化炭素濃度が高いです。
呼気を吸い込んで運動することは、上級ランナーでもかなりの負担です。初心者やその他市民ランナーには体への負担がレッドゾーンを超えます。
初心者や一般ランナーがこういう状態で追い込んで走るとかなりリスキーになります。たとえ短い距離でも一気に負荷が来ますのでリスク高いです。
マスクを着用して走るのであれば、追い込まず、ゆっくり身の丈にあった速度・負荷で。それでも苦しいのであれば歩いたほうがいいです。
また、苦しくなったら無理せず立ち止まり、マスクを外して新鮮な空気をしっかり吸って下さい。
必ずしもマスクは必要ない
マスクせずに飛沫エチケットを守るには。
あまり荒げた呼吸にならないような楽な負荷(速度)で走ること。つまりジョギングです。ジョギングとは楽に走り続けられるランニングのことです。
ゆっくりゆっくり走ってもハアハア呼吸が乱れてしまう体力の人はウォーキングにしたほうがいいです。
人との間は前後10m、左右は2mほど開けましょう。この間隔が確保できないような混雑した場所であれば、場所を変えたほうがいいと思います。
ジョギングはどこでも出来るスポーツです。わざわざ人が密集している公園で走る必要はありません。人が少ない場所で走りましょう。