2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震と津波による東日本大震災から今年でちょうど10年。
日本ではこれ以前にも過去の災害は多くあり、これ以降にも災害は多くあった。
しかしこれだけ災害が繰り返されるにも関わらず、未だに普段から備えをしない人が多いのが現実で、災害が起こってから電池や飲料水へ殺到する繰り返しは延々と続く。
環境めぐりではこの節目で災害を振り返るという記事ではなく、やや厳しい意見を書いていきます。
東日本大震災から10年という節目
2011年3月11日に三陸沖の太平洋を震源としたマグニチュード9の東北地方太平洋沖地震が発生。
その後、大津波が東北を襲った。海沿いの集落や街は大きな被害を受ける。
更に福島第一原子力発電所事故が発生。メルトダウンを起こし、放射能が漏れた。国際原子力事象評価尺度(INES)ではレベル7という最大レベルの事故。
死者は約2万人。
備えている人は相変わらず少ない
日本は災害が多い国です。
東日本大震災だけではなくそれ以前にも後にも大きな災害はいっぱいあった。
そのたびに防災や備蓄など取り上げられ多くの人が防災について真剣に考え、多くの人が災害は怖いよねえという同意に浸るが、ある程度時間が過ぎると平和ボケが目立ってくる。
一時的に防災グッズなどが売れ、備蓄食料を準備してもその時だけ(ローリングストックしないで期限切れになる)だったりする。
いつもこの繰り返しです。
「災害は忘れたころにやってくる」をループして進歩がありません。
どれくらいの人が備えをしているのか、していないのかと言うと、
セコムが2020年に行ったアンケート調査によれば防災対策をしている人は全体の45.2%ということです。
損保ジャパンが2020年に行ったアンケート調査によれば自然災害への備えを指定ない人は全体の38.3%ということです。
こういったアンケートは数多くありますが備蓄をしている人はおおよそ半分程度という結果が多い。
災害を繰り返している日本でこの割合はあまりに少なすぎます。危機感はあるが実行に起こしていないというような人が多い。
これからも地震は来るし、台風も来ます。本来なら9割以上が備えている結果でもおかしくはないはずです。
備えと言うとスイスはすごい
スイスは福島の原発事故をきっかけとして「エネルギー戦略2050」で2050年までに脱原発が決定しています。
事故が発生した日本が脱原発に踏み切っていないのに、スイスが福島原発事故をきっかけに脱原発に踏み切ったのです。
スイスは災害などに非常に敏感な国で、防災に関してよく備えている国です。個人所有の避難シェルターは全国に36万あり、これ以外にも公共のシェルターがある。
食料備蓄に関しても、企業に対して備蓄が法で定められています。これは戦争や自然災害時における食糧不足などを想定したものです。
家庭内備蓄は義務ではありませんが7日分の食料が勧められています。
ただ、一般市民の殆どがしっかり備蓄をしているというわけではありません。スイス政府の2020年の調査によればスイス国民の1/3は十分な備蓄をしていないということです。
スイスでは昨年の春のコロナ拡大時にはスイスのスーパーから食料品が消えました。
三日坊主では意味がない
東日本大震災から10年。
10年という節目であらためて災害を考えることは大切です。
しかし阪神大震災の後もそうでしたが、節目のときだけ皆真剣に考えて意識が高まるが、節目が過ぎるとすぐに忘れてまた平和モード。
災害は毎年続いているのに相変わらず備えない人が多い。
地震や台風、水災など災害が起こるとその直後に店舗のレジには行列ができ、電池や水や食料があっという間に消える。相変わらず同じことを繰り返して全く進歩しない。
これでは試験前だけ慌てて勉強する生徒と何ら変わりません。政府は日常から災害について市民が知らないところで一生懸命対策を進めてきているのに、一般市民は毎回同じことを繰り返していて全く進歩がありません。
防災対策・備えは日頃からやってないと駄目なんです。被災地の支援物資に頼ったって駄目です。道路が寸断されれば支援なんてすぐには届かない。それを政府のせいにしても駄目。
国民全員が備える社会に
首相官邸では3日分の食料・水の備蓄を勧めています。食料・水は生きていくために不可欠なもので、最優先される備えだと思います。
災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~(首相官邸ウェブサイト)
ですが、私ならスイス同様7日分を推奨したいです。備えが活躍する機会は早々ありませんが、なかったらなかったが一番いい。
非常食は1日3食の必要カロリーしっかり食べる必要はないと私は考えています。私は1日2食で最低限のカロリーで計算しています。また、私なら備えを普通に食べて3日持たせるくらいなら、非常時は食料を節約して6日持たせます。
結局備えなくて損するのは自分。
災害は忘れた頃にやってくる。
初心を忘れずに。