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ネット上で「ワクチンは意味ない」連投が目立つが、その全てが根拠なし

ユーチューブのチャットで「ワクチンは意味ない」と主張する人が連投しまくっています。

だいたい特定の人がコピペした文章を次々貼って拡散しているようです。

ワクチンは意味がないと訴え、皆にワクチンをうたないように誘導している感じです。

ですがワクチンは意味がないという主張の全ては根拠のないものです。

そのコメントを挙げて間違いを指摘します。

ワクチン接種始まってからから、どんどん感染者増えてる?

ワクチン接種始まってからから、どんどん感染者が増えてる。

日本は高齢者向けワクチンは4月12日から開始しています。その後少し増えてから大きく減少し、今回の波は7月から始まっていますのでタイミングが全く違います。

日本よりずっと早くから接種が始まったイギリスやアメリカ、イスラエルでもワクチン接種から感染者は激減、その後日本同様7月頃から増え始めていますので接種とタイミングが全く違います。

感染者が増えたのは感染力が強いデルタ株の影響が大きいということです。

ワクチン接種したほうが重症率が高い?

イスラエルの病院に入院した重症患者の95%がワクチン接種済者になったようです。

これはエルサレムのヘルツォーク病院の院長コビ・ハビブ博士の話ですね。8月5日のチャンネル13へのテレビインタビューでの言葉のようですが、地元新聞社マアリヴの記事によれば7月27日に103FMの番組「Where’s the Money」でも似たようなコメントをしているようです。

ヘルツォーク病院のフェイスブック
https://www.facebook.com/1894herzog.hospital/

そのエルサレムのヘルツォーク病院のフェイスブックを見ると、院長はワクチンの予防効果を認め接種を推奨しています。

8月11日には患者とスタッフ全員が3回目のワクチンを受けていることを院長のコビ・ハビブ博士が発表しています。

話を戻すと、イスラエル全土だと、重症者のワクチン接種と非接種の比率は1:1ということです。

つまりこの病院の割合はかなり偏りが見られます。コロナ患者数は8月13日のフェイスブックの投稿では2つのコロナ病棟の患者は66名、重症患者が33名、中等症患者が30名、安定した状態が3名。となっています。

つまり95%になるには19:1が必要なので、おそらく8月5日時点の重症者患者数は20人あるいは40人程度だった可能性があります。

なのでより正確な数字はイスラエル全土の保健省の出した数字のほうがデータの規模が違いますので偏りが少なく正確です。

なぜイスラエルで重症者のワクチン接種済み率は50%もあるかというと、それはワクチン接種率が高いことと、ワクチン接種から半年以上過ぎた高齢者が増えてきて効果が薄まってきたことにあると思います。

早い話、極論で言うと、もしもワクチン接種率が100%だと、感染者が出れば100%がワクチン接種済みです。重症者が出ても100%ワクチン接種済みです。ワクチンの効果は100%ではありませんので仮に接種率が100%になろうが一定割合で感染者は出ます。

さらに接種から半年以上過ぎ、効果が薄くなれば重症者も増えるでしょう。

そのためイスラエルでは3回目のワクチン接種をすごい勢いで進めています。

つまりワクチンが意味ないということでは有りません。

ワクチン接種率高くてもデルタ増えたので意味ない?

ワクチン接種率高いイギリスでデルタ株が増えまくった。ワクチンは意味ない。

デルタ株は感染力がとても強く、急速に広がります。

感染者数は増えましたが、もしワクチンがなかったらもっと増えていた可能性のほうが高いでしょう。

イギリスはワクチンのおかげで死者数はそれほど増えていません。

ワクチ接種率が低く、感染者が増えたベトナムなどの国では死者も並行して大きく増えていますので、デルタ株が弱毒化して死亡率が減ったということではないと思われます。

沖縄の病院クラスター64人死亡、ワクチン意味ない?

沖縄の病院のクラスターで64人が死亡。感染した職員の9割がワクチン接種を2回済ませていた。ワクチン意味ない。

情報に偏りがあります。

まず、職員は死亡していません。死亡した64人は入院患者で、ワクチン接種率はたった2割でした。

入院していたのが270人。職員は114人。その病院で199人感染(入院患者173人、職員26人)。

入院患者のワクチン接種率は2割、職員のワクチン接種率は9割。死亡は入院患者が64人、職員は0人。

栃木のワクチン接種2回済みでクラスター28人

栃木の高齢者施設で28人クラスター、全員がワクチン2回接種済み。ワクチン意味ない。

入所者は68人。全員が2回接種を終えていて、この内28人がクラスター。ただし重症化や死亡の情報はない。

そもそもワクチンは発症予防効果。厚労省は感染予防効果の証明は不可能だとしている。

入所者全員が摂取済だと感染者が出た場合、接種済みしかいない。未接種がいない以上、未接種の感染者は物理的に発生しない。

たとえ2回接種していてもマスク無しで食事などリスクの高い場面では感染リスクが上がる可能性がある。

ワクチンは発症予防効果についても100%ではないが、意味がないという証明にはならない。高齢者は重症化しやすいが、感染者が出ても重症化や死亡の情報がないのであれば、ワクチンの効果は十分あったものだと考えることができる。

都内でワクチン2回接種した男性がコロナで死亡

東京都内でワクチンを2回接種した男性がコロナに感染し、死亡した。だからワクチンは意味ない。

ワクチンの効果は100%ではありません。仮に感染してからの死亡リスク抑制効果が99%あったとしても1%が漏れます。その場合レアケースでの死亡例が出るわけです。

そのレアな個別事例を持ち出してワクチンの傾向とすることには無理があります。

「木を見て森を見ず」とはこのことです。

傾向は本質を捉えるためには全体を見ないといけません。

ワクチンはリスクを低減してくれます。ゼロイチ的な両極端思考で考えてはいけません。

イギリスで接種者の死亡率は未接種者を超えている?

イングランド公衆衛生局 (PHE) が公表したデータによると、ワクチンを2回接種して感染した人の死亡率は0.78%で、未接種の感染者の死亡率は0.14%だった。だからワクチンは意味ないどころかリスクが高い。

底だけ見ると接種者のほうが死亡率が高いように見えますが、公表データをよく確認すると実際は接種者のほうが死亡率は低いことが数字でわかります。

こちらの記事で説明しています。

ワクチンはデルタ株に効果がない?

ワクチンはデルタ株に効果がない。

まだこういう書き込みを定期的に見かけます。

イングランド公衆衛生局 (PHE)  のウェブサイトからの情報です。

the Pfizer-BioNTech vaccine is 96% effective against hospitalisation after 2 doses

the Oxford-AstraZeneca vaccine is 92% effective against hospitalisation after 2 doses

source: Vaccines highly effective against hospitalisation from Delta variant GOV.UK

イングランド公衆衛生局 (PHE) の分析ではワクチン2回接種がデルタ変異体による入院に対して非常に効果的であることを示しています。

翻訳すると、

  • ファイザー・バイオンテックワクチンは、2回の投与後の入院に対して96%の効果があります。
  • オックスフォード・アストラゼネカワクチンは、2回の投与後の入院に対して92%の効果があります。

これは感染に対して◯%効果があるということではなく、入院に対しての効果ということです。

例えば未接種者が感染し、感染者の中から入院となる人が7%だとすれば、その7%の中の96%、つまり7%中の6.72%は入院しなくていいレベルで抑えられるというような意味です。

つまり感染してもほとんどは軽症で、入院となるのは極めて稀ということになります。

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