ネットの声ではゴキブリ駆除アイテムとしてもっとも評判がよく支持されているものがアース製薬のブラックキャップ。
このブラックキャップとゴキブリホイホイを併用している人も多い。しかしこの2つは駆除の仕組みが全く違う。
ブラックキャップはゴキブリに毒を食べさせてコロニーを壊滅させるもの。ゴキブリホイホイは粘着トラップで捕まえるもの。
アース製薬はブラックキャップとホイホイの併用について否定はしていませんが、これはブラックキャップとホイホイの併用を否定するとホイホイが売れなくなるという理由もあるかもしれません。メーカーとしては両方買ってほしいはずです。
しかし理論的にはホイホイを併用するとブラックキャップの効果は落ちます。
単発的な駆除であればどっちにかかっても問題はないが、そもそもブラックキャップは毒餌を食ったゴキブリが巣に戻ってから死んでくれることが目的。
ブラックキャップの狙い
ブラックキャップは神経毒のフィプロニルを配合した餌が使われていて、アース製薬によれば餌を食べたチャバネゴキブリは5時間、クロゴキブリは1日ほどで死ぬそうです。
ブラックキャップは毒餌を食べたゴキブリだけを単発的に駆除するのではなく、ゴキブリの共食いの習性を利用してコロニーごと壊滅させる狙いがあります。これが真の狙いです。
参考になる動画があります。
ブラックキャップを食べたらどうなるか。
さらに毒餌を食べて死んだゴキブリを群れの中にいれると。
動画のゴキブリはおそらくペットのエサとして利用されているレッドローチでしょうか。毒の回りはやや早い感じです。一般家庭で出没するゴキブリとは種類が違いますが、おそるべき効果です。
つまりブラックキャップの毒餌を食べたゴキブリが一匹でもコロニーに戻ってそこで倒れてくれれば、共食いの連鎖が起こりコロニーは壊滅するわけです。そのためにはゴキブリがコロニーへ戻ってくれる必要があります。その間に死んだり他のトラップにかからないことが望ましい。
ホイホイを併用するデメリット
ホイホイを併用するとブラックキャップの本来の性能を発揮できないと考えます。
その1、巣に戻れなくなる
ブラックキャップの餌を食べたゴキブリは毒が効き始めるまで数時間かかりますが、その間に別の場所を徘徊し、そこでホイホイのトラップにかかると巣に戻れなくなる。
ブラックキャップの目的は巣に戻って毒が効いて死に、そこから共食いの連鎖が起きることであり、単体で野垂れ死ぬと単発で終わる。
その2、ブラックキャップを食べる機会を失う
ホイホイにかかるとブラックキャップを食べる機会を減らしてしまう。
ホイホイとブラックキャップが混在することにより、先にホイホイにかかってしまうとそのゴキブリはブラックキャップに食いつかずに終わる。
つまりブラックキャップを食べる機会が減ってしまう要素になる。
チャバネゴキブリは大集団でコロニーを作る
ゴキブリと言ってもクロゴキブリやチャバネゴキブリ、ワモンゴキブリやヤマトゴキブリといくつかの種類があり、それぞれに特性があります。
クロゴキブリは家の外から侵入し外のすみかへ戻っていきますが、大型のワモンゴキブリは家に住み着きます。小型のチャバネゴキブリは家の中に大集団のコロニーを作ります。
つまりチャバネゴキブリは1匹でも見たら家に大量に住み着いていると思ったほうがいいです。数という麺ではチャバネは恐ろしいものがあります。
ゴキブリホイホイはトラップにかかった個体のみという単発的な駆除なのでチャバネゴキブリにはキリがないかもしれません。しかしブラックキャップだと1匹でも食べて巣に戻れば連鎖的に駆除が出来るため効果的でしょう。
もちろんブラックキャップはクロゴキブリなどすべてのゴキブリに有効です。なかには巣に戻らず部屋の床でひっくり返って死んでいる場合もあります。しかし一匹でも巣に戻ってくれれば大成功なのです。
ブラックキャップは屋内用と屋外用がある
ブラックキャップは屋内用と屋外用があります。
下のブラックキャップは屋内用です。
下のブラックキャップは屋外用です。屋内用と何が違うのかというと、屋外用は風雨に強い設計となっています。固定用に両面テープがあり、更に餌の位置がケース天井側にくっついています。おそらく水没対策かな。屋内用は下側に餌がついています。
なお、アース製薬によればブラックキャップの誘引効果は薬剤から1-2mほどということです。設置することで家の外の近所のゴキブリを大量に集めて余計に増えてしまうということはありませんので、安心して設置できます。むしろコロニーを壊滅させます。
ブラックキャップを設置したらもうゴキブリホイホイは不要です。むしろホイホイを併用することはプラックキャップの真の効果である連鎖的な駆除効果を得にくくなります。