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学校の運動部はスポーツの楽しさを教えるべきだ

昔ながらある恐怖による服従的な指導環境

指導者は絶対的存在であり決して逆らえない。

おもしろ半分で適当にスポーツをやることは許さない、真剣に取り組むべきだ!という文化が根強くあるように思う。まるで昔の軍隊教育のようなピリピリした空気、一切のおしゃべりも無理、ちょっとでも乱そうものなら指導者から罵声が取んでくる。

指導者は生徒を常に威圧していて、そこにあるのは恐怖による服従なのだ。

たとえ規律が守られていても、きちんと挨拶していても、それは生徒の自主性というよりも、単に指導者が怖いからやらされているだけなのです。そういう環境だと、結局挨拶は辛いもの、運動は辛いものという認識で育っていく気がします。

私が高校時代に所属した陸上部は当時としては珍しくかなりいい環境だったと思います。

いい部活と指導者に巡り会えたと思います。指導者は良き理解者でした。あまり口うるさくは言わない、威圧もしないし生徒と同じ目線で会話してくれる。部室が散らかっているのだけはいつも注意されましたが。

先輩の部長を中心として自主的に自分たちで集団を取りまとめ積極的に練習していました、ピリピリした空気は一切なし。

故障したときも言い出しやすい雰囲気だったし、生徒の希望を大切にしてくれていました。気が乗らなくて練習したくなければ来なくてもいい環境で、再びやりたくなって戻ってくると普通に受け入れてくれる。

つまり趣味としてスポーツを楽しめる環境にありました。

私は陸上競技の楽しさを学べたし、いい思い出になったと思います。結局それが私が今も陸上を続けてる一因になっているのかもしれません。

すべてがブラック的な部活動というわけではないですが、そういう中高の運動部は今でも少なからず存在しているようです。

部活で教えるべきこと

日本は素晴らしい国です。

外国には学校に運動場さえなかったり運動部活動もない、そういう国は多いです。

しかし日本では当たり前のように学校に運動場があって生徒誰もがスポーツをやることが出来ます。非常に恵まれた環境です。

知・徳・体のバランスのとれた「生きる力」を育む、「日本型学校教育」の意義を踏まえ、生徒がスポーツを楽しむことで運動習慣の確立等を図り、生涯にわたって心身の健康を保持増進し、豊かなスポーツライフを実現するための資質・能力の育成を図るとともに、バランスのとれた心身の成長と学校生活を送ることができるようにすること

出典:運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン 平成30年3月 (スポーツ庁)

2018年3月、スポーツ庁は運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインを出しました。

これが運動部活動の目的です。ここでの要点はバランス

中高生は運動部に入ったからと言って部活動だけに偏ったような指導をさせることは望ましくないということですね。つまり部活だけで心身疲れ果てて勉学などに影響するようであってはならない。

心身の健康と成長も大切だということですね。部活が過労にならないように、学校は生徒を育てるところなのに潰してしまったら全て無駄。

子供は日本の宝ですから大切に育てないといけませんね。

子供にはスポーツの楽しさをもっと教えるべき

中学や高校で運動部活動に入ったはいいものの、練習厳しい、顧問は怖い、意見を言うことは許されない、中途半端は許されない、試合で負けると説教、まるで軍隊。

いや下手すると刑務所。いきすぎた指導で怪我故障する生徒もいる。これだと気軽にやれるもんじゃないです。続けていくうちに、部活はただ辛いだけと感じている人も多い。部活が鬱になっている人もいる。

むしろ学生時代に運動部に入っていなかった人のほうが、大人になって積極的に運動、スポーツを楽しんでやっているように思います。

しかも運動部経験がない彼らが、最も苦しいスポーツのひとつであろうフルマラソンを楽しんで最後まで走っているという。しかも一度だけではなく毎年走っていたりとまあすごいですよ。しかも速い人はほんとうに速い。

スポーツは辛く厳しいものであり、気軽に趣味として楽しむものではない」

スポーツは自由がない束縛される世界

のような考えとなってしまえば、中高で燃え尽きてしまい、それ以降ぱったり運動をやめてしまいかねません。

生涯スポーツとして運動習慣を確立し、生涯に渡って心身の健康を保つには

スポーツの楽しさを教えることが大切だと思います。

競技志向と趣味思考

運動部に入った目的が、

試合で勝って活躍したい!」ので入部した生徒、

「趣味として気軽に楽しみたい!」ので入部した生徒、

という目的がまるっきり異なる生徒が同じ部活で混在してしまう問題。

つまり「競技スポーツ」でやりたい人と「生涯スポーツ」でやりたい人は同じ部で共存できるのか、顧問はどっちで指導するべきか、あるいは目的別に指導法を変えるべきなのか。

仮に双方指導法を分けた場合、試合のメンバ選出は、勝つことを最優先にして強い部員で固めるのか、趣味娯楽として部活をやっている生徒が試合を楽しみたい場合はどうするのか。彼らは試合に出ることが出来ないのか。ここが最大の難関であると思います。

文部科学省の運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインには“生徒のニーズを踏まえたスポーツ環境の整備”とありますが、なかなか難しそうです。

私が高校時代にいた陸上部は、全国レベルの人も一人いましたが、陸上競技は基本個人競技なので、練習メニューは分けやすかった環境でした。

試合はインターハイ予選大会は各種目3人までなので実力順(でもなるだけ3年生優先)でメンバを決め、出れなかった人は応援。ただの記録会は出場枠が多いので全員が希望種目に出してもらえました。

大人の運動習慣

スポーツ庁の平成30年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」結果の概要によれば、18歳以上は球技スポーツの人口が本当に少ない。ウォーキング、ジョギング、トレーニングといったものに集中しています。

平日からでも場所も時間も関係なくいつでも気軽にできるランニング、またトレーニングジムでの運動へスポーツ人口が集まっているのはやはり一人でも気軽に始められるということもあるかもしれません。

ただ、市民マラソン大会では学生時代運動経験がない人がかなり多い。上位入賞者でも帰宅部出身がよく活躍しています。

集団スポーツである球技が少ない理由として、一般社会人では球技を気軽にできる環境が整っていないというのがあると思います。

週末だけならともなく、平日仕事終わってからやろうと思っても場所も人もいない。中高時代バレーボールをやっていても、それが社会人になって続けられるかと言えば人はいないし場所もない。

結局やるとすれば気軽に始められるジョギングなどになるのだと思います。

国民医療費が財政を圧迫している問題もあります。

規則正しい生活、適切な食事と運動。健康作りとして運動は欠かせないものであり、子供の頃スポーツをやっていた人が、大人になってからも運動を続けようと思えるようにスポーツの魅力・楽しさを中高の部活で教える環境が大切ではないかと思います。

これからの運動部の理想像

運動部では競技志向の生徒と趣味志向の生徒という目的が異なる生徒を同じ部でどう扱っていくか。

全員競技志向で指導するからな!と強制するような環境は好ましくないと思うし、気分転換や娯楽としてスポーツをやりたい生徒でも気軽に部活へ参加できるような環境であってほしい。中高の学校の部活がガチ専用でユルお断りというのはおかしいですから。

スポーツ庁ガイドラインにある、運動部の週休2日という点について。

趣味娯楽でやりたい生徒は、週に5日さえもやる必要はないと思います。自分がやりたい日だけを選んで自由参加で部活をやればいいと思います。

そういう気分転換や趣味娯楽が目的の生徒は週に1回でも2回でも気分が向いたときだけやればいいんですよ。全員がフルタイム強制参加する必要はないと思います。

競技志向の生徒は週5日フルでやってもパフォーマンスを最大に引き出すことは難しいかもしれません。そういう生徒は部活が週5日で足りなければ、あとは帰宅後にスポーツ公園や民間施設など利用して自主練でいいと思います。

スポーツは人を喜ばせる。

スポーツは人を育てる。

スポーツは万人が参加できる。

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