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側溝の水は河川へそのまま流れるって知ってますか?

写真は分流式下水道

下水道には合流式と分流式があります。

合流式下水道は汚水と雨水の両方とも下水処理場に向かいますが、分流式は汚水は処理場へ向かうものの雨水はそのまま直接河川へ放流されます。そのため分流式の側溝へ汚れた水を流すと河川が汚れることになります。

合流式下水道と分流式下水道とは

合流式下水道

汚水(台所・風呂・トイレから出た排水)と雨水の両方を合流管へ集め下水処理場へ運んできれいにしてから河川へ流します。

大雨時に水量が増え、処理能力を超えてしまうと溢れた汚水が河川へそのまま注がれてしまう問題があります。そのためすでに分流式を取り入れる動きはかなり昔から進んでいて、現在は全国の大半が分流式です。ただし東京都は合流式が多い。

分流式下水道

汚水は汚水管を通って下水処理場へ運ばれますが、雨水は雨水管を通って処理場を経由しないで直接河川へ。

つまり雨水管へ汚れた水が流れてくるとそれはそのまま河川を汚すことになります。道路側溝などへ汚れた生活排水などを流すことはできません。

側溝へ汚れた水を流さないで!

車の洗車は洗車場で

自宅の敷地でカーシャンプーを使って洗車をし、車に付着していたワックスや油分を含んだ排水を道路の側溝へ流すことは河川の汚染に繋がります。

これはやってしまっている人が相当多いと思います。洗車は洗車専用施設で洗車するようにしましょう。洗車場の排水は油水分離槽で処理してから汚水として流れます。

湿式フィルタを灯油や洗浄剤などで洗浄して出た排水は汚水ですので側溝などへ流してはいけません。

オイルがたっぷり含まれていますので汚水管にも流さないで下さい。エチレングリコール系の冷却水も毒性がありますので交換時には汚水管へも雨水管へも流さないで下さい。ブレーキフルードも同様に下水には絶対に流せません。

適正に処理できない人は個人でメンテナンスせずにショップでメンテナンスをしましょう。

ペンキ塗ったあとに刷毛(ハケ)を洗うとき

油性塗料を洗った後の薄め液などは台所などに流さないで布に染み込ませるなどして適正に処分して下さい。

水性塗料を洗った後の液は処理剤を使い、水と塗料固形物へ分離し、水は汚水側へ、固形物は燃えるゴミとして処理して下さい。処理剤はホームセンターなどで入手できます。

タバコの吸い殻を側溝へ投げ捨てないで

毎朝通勤時に同じ場所の側溝へタバコの吸殻を捨てる人は多いのではないでしょうか。

金網を覗くと吸い殻が多く見えます。タバコの吸殻は有毒物が多く含まれていますので河川を汚染して生態系など悪影響を及ぼします。安易に捨ててはいけません。

そもそもポイ捨ては犯罪です。

屋外洗濯機の排水

洗濯機を屋外に設置している人は注意です。

排水がどこへつながっているか確認して下さい。雨水用の排水口へつながっている場合は洗濯排水がそのまま河川へ流れ汚染されます。洗濯排水は汚水に分類されますので汚水側に流れるように改善しないといけません。

排水設備の工事をする場合は下水道局へ届け出をした後、指定の排水設備工事業者へ依頼します。指定以外の業者で工事をすると罰則の対象となります。

業者は流石にやってないと信じたいけど

河川や海から大量の汚染物質が検出され、工場などが行政処分されるニュースを耳にすることがあります。

故意にやってないにしろ、生態系どころか人間の生活や健康も脅かす事になりかねません。汚染物質の流出は絶対にあってはなりません。

河川や海が汚染されたと言えば、日本ではかつてメチル水銀汚染による水俣病、カドミウム汚染によるイタイイタイ病など深刻な公害がありました。こういう公害は二度と繰り返してはいけない。

汚れた水を流すと罰せられる

水質汚濁防止法というものがあります。

事業者はたとえ故意でない場合でも結果的に健康を害する被害者が出た場合は無過失責任により損害賠償の責任を負うことになります。

河川法第67条により、水質処理にかかる費用は原因者が負担することになります。

廃棄物処理法が適用されれば五年以下の懲役もしくは一千万円以下の罰金

河川にオイルが浮いたり白濁化したり異常を発見した場合、市の環境課、あるいは警察か消防に連絡しましょう。

時代は分流式へ、だからこそ気をつけてほしい

合流式は大雨時に水量が増え、処理能力を超えてしまうと溢れた汚水が河川へ流れ汚してしまいます。

全国の各都市の多くは分流式(しかし東京都はほとんど合流式)で、残っている合流式もこれから分流式へ切り変わっていくと思われます。

ただし分流式は雨水管を流れる雨水はそのまま河川へ流れるため、側溝などへ汚水を流すと河川をそのまま汚すことになります。流すと言ってもちょっとだけだからいいやというような軽い気持ちで考えないで下さい。

側溝の水が処理場を経由せず河川へ直接流れていることを知らない人は多いと思います。

市や下水道局のウェブサイトでは注意喚起していますが、各地の下水道イベントを利用して積極的に宣伝したり、CMや広告を使ったりして世間一般の認知度をもっと上げていかないといけないと思います。

自分たちで汚したツケは最後に自分たちへ回ってきます。
結局痛い目を見るのは汚した人間なんです。

側溝には汚水を流さない!

速攻で汚れます

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