姫路SAの相乗り駐車でサービスエリアの利用者が満車で利用できないということが問題となりました。
サービスエリア、パーキングエリアでの相乗りが利用ルール違反、マナー違反だとして取り上げられる一方、相乗りは渋滞緩和、CO2削減になるという意見もSNSで見られます。
自動車の相乗りは、燃料コストや高速料金の節約、CO2排出削減、渋滞緩和、目的地での駐車スペースの節約と、世界的に推奨されています。日本ではあまり積極的ではないがスマート通勤として相乗りは一部で推奨されています。
相乗り目的の迷惑駐車問題と、相乗りによる渋滞緩和やCO2削減などのメリットが共存できないか考えます。
SAの相乗り問題とは
姫路サービスエリアは国道2号線の姫路バイパスにあるサービスエリア。バイパス以外の道路からも入れるようになっています。
この姫路SAで相乗り目的の長時間駐車が非常に多く、人がいないのに駐車スペースが埋まっているという。休憩目的でサービスエリアを利用したい人が利用できないとして社会問題となりました。
その後改善がされないということでサービスエリアの混雑緩和のための対策で一般道からの進入を遮断することになりました。
サービスエリア、パーキングエリアで待ち合わせしてからの相乗りは姫路サービスエリアに限ったことではなく、その他の高速道路のSA、PAでも姫路SAほどではない(そこまで相乗りが圧迫はしていない模様だが)が相乗りはあるようです。
サービスエリアやパーキングエリアの相乗り駐車の問題点としてあげられている点は、
- 駐車場が埋まり、バイパスからの施設利用者が利用できない。
- SA、PAの利用ルール違反
利用ルール違反とは、サービスエリア、パーキングエリアを管理しているNEXCOによれば、休憩などの目的以外での長時間駐車や、車両を放置したままサービスエリア、パーキングエリアから立ち去る行為ということ。
この姫路SAで相乗り駐車が多い理由が、立地条件。無料化したバイパス以外の一般道からもこのサービスエリアに入ることができるということで集合場所として利用しやすいこと。
一部の車情報ウェブサイトが、SAなどでの相乗りが道路法第48条の11第1項に違反していると記事にしていますがこれは違います。
何人もみだりに自動車専用道路に立ち入り、又は自動車専用道路を自動車による以外の方法により通行してはならない。
出典:道路法第48条の11第1項
サービスエリアは自動車専用道に連結する「利便施設等」であって自動車専用道ではありません。この条項は、自動車専用道での自動車以外(自転車や歩行者)の道路内の立ち入りと通行を禁止としたもので、SAやPAのことではない。
一方で相乗りはメリットも多い
相乗りという行為そのものは決して悪いことでは有りません。自動車社会の日本では交通渋滞は醜く、また温暖化の原因となるCO2問題もあり、相乗りはそういった問題を緩和させます。
個人での相乗りメリットは
- 高騰するガソリン代の節約。
- 有料道路の場合は料金が節約。
- 無料で駐車できる。
- 移動中、ドライバー以外が休める。
相乗りの環境的なメリット
- 渋滞緩和へ貢献。
- CO2削減(温暖化対策に貢献)。
- 目的地の駐車場を圧迫しない。
相乗りする側のメリットとして、高速道など有料道路の利用料が節約できるが、道路管理者側は収益が減るため、相乗りはしてほしくない立場かもしれない。
「目的地の駐車場を圧迫しない」は、つまり郊外の広い駐車場へ止めておけば、目的地が混雑する市街地であっても駐車場探しに苦労しにくい、その他イベントなどで混雑する場合に駐車スペース(広いとは限らない)の圧迫を緩和する。その反面、サービスエリアの駐車スペースの圧迫が起こる。
解決策は
相乗りそのものは、渋滞緩和、CO2削減へ貢献するものです。
姫路SA問題ではニュースメディアもNEXCOでも、この点を一切触れてなく、どういうふうに考えているのかは気になります。
サービスアリアなどで休憩がしたいという、本来の目的で使用したい人の迷惑行為になっている現実があるので、サービスエリアが意味をなしていないことは大きな問題。
ここまで大きな問題となったのは開放型の姫路SA。それ以外の高速道路上の閉鎖型サービスエリア・パーキングエリアはここまで大きな問題にはないっていないようです。
個人的な意見としては姫路SAは1時間無料の有料駐車場にすればいいと思います。また姫路SAは駐車スペースと通路の区画に関して無駄が非常に多く、区画を見直すだけで2倍位の台数を駐車できます。
相乗り運動は渋滞緩和やCO2削減へ貢献するため、上手く共存して欲しい。
相乗りのための待ち合わせとしても利用できる大型の駐車場を、利便性がいい主要道路の場所付近に増やすのが理想。利用されなければ意味がない。つまりサービスエリアやパーキングエリアを相乗り駐車可能にして活用できること。問題は相乗りが圧迫させてしまう場合の駐車場確保。
施設の迷惑行為として相乗り駐車を禁止にするしかないのか。渋滞緩和や温暖化対策として、問題点を上手く工夫してなんとか共存させることができれば。