寒波で普段雪が積もらない地域では歩行者が道路で転倒する場面も多い。
そこで、転倒しにくい安全な歩き方を紹介。
筆者は福岡市住みですが、過去北海道の旭川に2年住んでいました。また標高の高い山での雪道トレッキングも何度かあり、雪道や凍結した道の危険性は大体わかっているつもりです。
足がザクザクと埋まってしまうような雪道もあれば、踏み固められて固まって滑りやすくなった道、一度解けて夜間に凍結して氷になった道、または凍結した道に薄く雪がかぶっているようなパターンもあります。
ザクザクと足が埋まるような深い雪道は歩くのに体力を消耗しますが転倒はほぼ無いです。腿を上げて足を上から下ろすだけ。埋まった足を引き抜いて腿を上げて下ろすだけ。
危ないのは車が何度も通って圧縮されて氷のように固まった雪や、一度解けて固まった雪道です。
凍結した道は若者ほど転びやすい
若い人や脚力のある人ほど大股でグイグイ歩きますので滑りやすい道路では転倒しやすくなります。
接地のときに体重が乗った瞬間に滑ります。
転びにくいのは、狭い歩幅でちょこちょこ歩く歩き方。地面のグリップをできる限り使わないように歩くほうが安全です。
転びにくい歩き方
まず大切なことは、どういう雪(または氷)がどれくらい滑りやすいのかということを把握すること。
すべての雪道が滑りやすいというのではありません。滑りやすい雪の状態があります。
どっさり積もって足が埋まるような雪道は滑りません。固まった雪が滑りやすく危ないのです。
パット見怪しい感じだったらいったん接地して片足をその場でぐりぐり動かして滑らせて、グリップがどれくらい耐えられるのかを確認。
雪を見極めて滑りにくい箇所を歩くこと。
またタイルの上に積もった雪は問答無用で滑りやすいので注意。
うっすら積もった道路
車道にうっすら積もった雪道の場合。
写真のような道路では凍結した氷の上に雪がかぶさっているパターンも考えられます。また車のタイヤで雪が圧縮され氷のように固くなり滑りやすくなっている可能性があります。
一度を足をおろしてその場でグリグリして滑り具合を確認しましょう。
こういった路面では足を持ち上げて垂直に下ろす。スタンプするようにフラット接地です。
進むときは歩幅は狭くし、グイグイと蹴り込んでの大股は転倒リスクが上がります。
凍った雪の上の歩き方
一度解けて凍結したり、踏み固められ氷のように固くツルツルになった道路の場合。
特に写真のように雪道が日差しで光ってる場合は要注意です。
本当はこういう場所は避けて歩くべきですが、避けられない場面もあるでしょう。ちょっとでも柔らかい部分を歩くべきです。
氷のように滑る道路ではすり足で歩きます。
片足になった状態は危険です。常時両足を付いたまま滑らせながら狭い歩幅ですり足で歩きます。
しかしそれでも転ぶときは転びます。
そこで上手な転び方を次の項目で。
上手に安全に転ぶ
雪道で転ぶパターンの多くは接地して体重が乗っかった瞬間に後ろへ倒れます。前に倒れるパターンは少ないです。スリップして転ぶときは加速がついて全体重が乗って一気に路面へ打ち付けられるので衝撃が大きく注意が必要です。
転ぶときはあごを引く
転ぶときは受け身が大切です。
一番危険なパターンは後頭部を地面に叩きつけること。
後頭部をぶつけないために、顎をしっかり引いて転んでください。
無理に手で支えると危険
バランスを崩して足では立て直せず転倒するしかなくなった時に、とっさに手をついて体重を支えようとするのは危険。これは滑らない道路で転ぶときとはまるで違います。
雪道でスリップして転倒する場合、勢いがついて全体重が一気に地面へ向かいます。多くの場合は腕で支えることはまず無理です。
むしろ変に抵抗して手をつくと手のひらや手首を痛めたり、手首や上腕骨の肘付近を骨折します。
転び始めて無理と思ったら、もう無理に抵抗せずに顎を引いて背中を丸くし、流れに逆らわずきれいに転びましょう。変に手をついて怪我するよりもキレイに転んだほうが安全です。
リュックを背負うと転んだ時に安全
背中にリュックを背負っていると、転倒した時にそれがクッションとなります。
リュックを背負っていることで後頭部を地面へぶつけにくくなります。
またニット帽などをかぶって転倒時に備えて頭を守りましょう。
とにかく頭を守ることが優先です。