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しゃぼん玉は洗剤だから環境破壊なの?しゃぼん玉の環境負荷について

「しゃぼん玉は洗剤だ!公園でしゃぼん玉をするのは環境汚染である。」ネットでこういう声を上げる人たちがいます。

ですが、しゃぼん玉が環境汚染というのは世間では全く聞く機会はなく、マスコミや環境省などでは問題提起すらありません。

ただ、しゃぼん玉の原材料を見ると非イオン系界面活性剤が3%ほど使われています。

公園でしゃぼん玉を飛ばし、しゃぼん玉が割れると肉眼では消えたように見えるが、実際はミスト状になって植物や地面へ降り注ぎます。

しゃぼん玉をやってしゃぼん玉液が1本なくなれば、しゃぼん玉液を1本公園の土壌へ流したのと同じこと。そう考えると不安が残ってしまうが、環境的な負荷は実際どうなのか調べてみた。

しゃぼん玉を反対する人の主張

しゃぼん玉を公園の花壇の前などで飛ばすことに反対する人たちの主張では、「しゃぼん玉は界面活性剤が入っていて洗剤である。土壌が汚染され、花は枯れる。」ということらしい。

非イオン系界面活性剤は有害?

界面活性剤と言っても色々あるが、市販の国産しゃぼん玉液に使われているのは非イオン系界面活性剤。原材料表示を見ると3%以下の非イオン系界面活性剤と97%以上の水です。微量の添加物も入っていますが危険なものは使われていません。

市販のしゃぼん玉液の注意事項には、しゃぼん玉液を誤って飲んでしまっても心配はないが、念のため水を飲むように書いてあります。

全国シャボン玉安全協会のウェブサイトによれば、しゃぼん玉を花に飛ばすのは、洗剤を花に撒いているのと同じ。少量なら問題ないが花の方へ飛ばないような場所を選ぶようにということです。

ただ、大量にやってやっと影響が出る可能性があるレベルであり、少量なら問題ないようです。実際にしゃぼん玉を飛ばして公園の花が枯れたというような報告は全く見つかりませんでした。

国産しゃぼん玉液の非イオン系界面活性剤はおそらくアルコールエトキシレート(AE)だと思われます。これは生分解性が速く、微生物によって、水、二酸化炭素、アルコールに分解されます。非イオン系界面活性剤が3%のしゃぼん玉が数十cc程度落ちたくらいでは環境への影響はまったくないレベルと考えていいようです。

ちなみに台所用の洗剤やシャンプーは界面活性剤が30%ほど使用されています。国産の市販しゃぼん玉液は界面活性剤が3%以下となっていて、ほぼ非イオン系界面活性剤洗剤と水だけです。洗剤のような添加剤は殆ど含まれていません。

しゃぼん玉で遊ぶことは違法ではない

公園などでしゃぼん玉で遊ぶことは、結局はしゃぼん玉液が植物や土壌へ落ちることは間違いありません。これは結局はしゃぼん玉液を土壌へ撒いているのとあまり変わりはありませんが、法的にはどうなのか。

法的には公園でしゃぼん玉を作って飛ばす遊びは、違法ではありません。

ですが余ったしゃぼん玉液の中身を直接公園の地面へ意図的に廃棄した場合、程度や規模が大きく悪質性が高いと判断されれば違法を問われる場合があるかもしれません。例えば数百人規模でしゃぼん玉遊びイベントをし、余った液をすべて花壇に廃棄するなど。

公共の利益に反してみだりにごみ、鳥獣の死体その他の汚物又は廃物を棄てた者

出典:軽犯罪法第1条27号

何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。

出典:廃棄物の処理及び清掃に関する法律第16条

ただ、しゃぼん玉を公園で飛ばして遊ぶ行為は違法ではありません。廃棄する行為と、道具として消費する行為は違います。

そもそも公園を使ったしゃぼん玉イベントが全国各地で地方公共団体の主催で行われていること自体、違法性はないということです。

そもそも世の中にはしゃぼん玉よりも問題提起した方がいいものがあります。

車のワックスや艶出し剤の中身を道路に捨てると違法だが、車にワックスや艶出し剤を掛け、その成分が雨で道路に流れ落ちても違法ではない。

車のタイヤを道路に捨てると違法だが、車のタイヤが摩耗して道路にタイヤカスとして積もり、雨で側溝へ流れても違法ではない。

チェーンオイルなどを道路に廃棄すると違法だが、自転車のチェーンやブレーキワイヤーなどに注油されたオイルが雨で道路に流れても違法ではない。

道具として消費すれば違法ではないが、廃棄すると違法となるものは生活の中に多く存在するのではないでしょうか。

しゃぼん玉液はこれらとは違い、間違って人が飲み込んでも大した毒性はなく、生分解性も早い。

最後に

しゃぼん玉液は完全に無害とか、全く環境を汚さないというわけではありません。しかし、環境への負荷は極めて低いものです。

  • 毒性は弱い。
  • 生分解が早い。
  • 量が少ない。

ということで、子供が遊ぶ程度では土壌に落ちてもすぐに生分解される速度のほうが圧倒的に速く、土壌に残り続けることはありません。環境汚染の心配はほとんどありません。

ただ、ご近所トラブルとして、自宅やベランダでしゃぼん玉をやるにしても、お隣さんの洗濯物や車などへしゃぼん玉がぶつかったりすることがないようにしたい。これは汚れる汚れないというより、マナー的な問題として、他人の家の敷地へしゃぼん玉が飛んでいかないように風向きなど注意したほうがいいでしょう。

また公園でやる場合も通行人の顔や服へふりかからないように注意したほうがいいでしょう。

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