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破局噴火の不安を煽る週刊誌が目立つが、心配は不要、対策も不要

サンデー毎日の記事に巨大噴火リスクに備えよというものがあった。これは京都大名誉教授の寄稿したもので、たまに阿蘇や桜島で発生するような大きめの噴火の規模ではなく、更にずっと大きなものから破局噴火までの懸念を書いたものである。

さらには現代ビジネスの記事でも破局噴火を煽る記事が。こちらは阿蘇の破局噴火を例に上げてある。そしてFRIDAYまでもが破局噴火が日本を飲み込む日などと煽ってきた。

私自身、環境めぐりというサイトで災害への備えの必要性については散々書いてきました。しかし、サンデー毎日や現代ビジネス、FRIDAYの記事のような破局噴火に関しては備えなんていりません。破局噴火の規模の災害は各個人では備えようがありません。

破局噴火は数千年後あるいは1万年後、5万年後かもしれない、こんなものは心配するだけ意味がない、破局噴火の恐怖や不安なんてさっぱり忘れて楽しく暮らしたほうがいいことを今回書いていきます。

巨大噴火に備えろ?破局噴火がいずれ来る?

サンデー毎日の記事にはトンガの噴火から始まり最終的に日本で起きた7,300年前の破局噴火を持ち出してその恐ろしさを語っていますが、こんな対策を我々にどうしろというのでしょうか?

個人で日頃からできる対策なんて何もありません。

危険な噴火は活動が始まったら避難するだけですが、破局噴火の前ではどんな対策も無力です。そしてこんな非現実的な1万年間隔(日本にあるすべての火山のうちどこかで破局噴火が起きる間隔)の例は単に不安を煽るだけです。

もし阿蘇で破局噴火があれば九州全域から全員避難しないと助かりません。さらに日本ほぼ全域で10cmから数十cmの火山灰がつもります。ここまで積もればライフラインは全国規模で大壊滅です。

車は使えない、物流は機能しない、飛行機も電車もダメ、電気は途絶え、食料も全国規模で長期間ありません。病院も機能しない。全国の労働者の殆どが職を失うでしょう。海外から食糧援助されても追いつかず焼け石に水。気温もぐんと下がり冬は停電のまま全国が雪で埋まります。

国内どこへ逃げても早かれ遅かれ死んでしまう可能性があります。

イエローストーンが危ないの?

現在破局噴火で最も警戒されているのがアメリカのイエローストーン。ここには大きなマグマ溜まりがあり地震が活発になっている。湖に隆起も観測された。

ここで破局噴火が起きると地球の気候が大きく変わると推測されています。

イエローストーンであった破局噴火でわかっている最近のものは、210万年前、130万年前、64万年前とあり、前回の間隔が66万年、その前が80万年という間隔。

最後の破局噴火からすでに64万年過ぎていて、仮に66万年目で起きると2万年後。80万年目で起きれば16万年後。もちろん64万年目で起きるかもしれないが、しかしこれは普通に考えて非現実的なレベル。突き詰めると50億年後に太陽が膨張して赤色矮星になり地球が灼熱となって生命は絶滅する、だから怖いよ、と煽っているようなもの。

この噴火が起きる前に次の氷期が訪れるかもしれない。

イエローストーンの破局噴火で、もし世界の平均気温が10度下がれば、スイスでは氷河が猛烈に発達し、もし1日1mの速さで10年間氷河が進んでいけばグリンデルワルトやラウターブルンネンは厚さ数百メートルの氷河で建物は全部削り取られ氷河の下に埋まってしまうでしょう。

日本でも九州の冬が北海道くらい寒くなり積雪してしまいます。九州は水道の蛇口は寒冷地仕様ではないので凍結、車のラジエター液も寒冷地仕様でなければ最悪凍ります。もちろん北海道もさらに10度下がれば大変です。

ただしイエローストーンの破局噴火が60-100万年周期で起きてたと仮定した場合、現在64万年経過しているので数年後起きるかもしれないし、40万年後かもしれない。火山周期は地震周期のように一定ではありませんのでさらに数十万年以上ずれ込むかもしれません。

こういう災害を対策しようと考えるのは非現実的です。人間が作る建築物の寿命も遥かに超えています。それまでに10万年周期の氷期が何回か過ぎ去るかもしれません。

破局噴火対策

先程も書いたように、破局噴火の対策なんてしなくていいです。個人ではやることなんて無いし、しても無力。

政府の場合はその兆候が逼迫してきたら民族大移動規模で国民を避難させるしかありません。しかしそれも非現実的です。数百万人規模を避難させようにも避難場所がありません。

例えば阿蘇で起きた場合、九州から1200万人がどこへ避難できるのでしょうか?

その後ほぼ全国に大量の火山灰がつもり全国民の生活は壊滅です。電気は遮断。食料なんていくら備蓄しても足りません。九州から北海道へ避難して火砕流などを免れても、停電が続き、寒冷化が進み、火山灰で農作物も壊滅、食料もなく、全国で大量の死者が出るのは避けられません。

破局噴火への対策なんてやっても無駄です。対策なんて無力。運命に任せるだけです。日本で起きたら終わり。それだけです。

日本で次の破局噴火は100年後かもしれないし3000年後かもしれない、あるいは1万年後、あるいは5万年後かもしれない。日本のどこかできっちり1万年周期で起こるとは限らない。

心配する必要がないレベルで低い確率であることは間違いない。

日本には100以上の火山があり、監視が必要な火山が50ほどもあります。それは中国・近畿を除いた全国に散らばっています。鹿児島は別として、ふだん火山灰に縁がないような地域で小規模の噴火が起こる可能性はあります。これらを想定するのはありだと思います。

地震や水災などのために備えた災害用備蓄品とに加え、火山灰対策としてマスクとゴーグルは準備しておいたほうがいいと思います。特にゴーグルは売り切れになり高額転売が起きる可能性があります。

非現実的な不安を過度に煽る記事について

たびたび週刊誌で破局噴火を煽ってきますが、破局噴火は非現実的。現在生きている人にこれらを訴えて「備えて」とか「怖いよ」と訴えてもチンプンカンプンです。

この大災害の不安を過度に煽る週刊誌の記事は混乱しか生みません。

破局噴火はいずれ起こることではあるが、100年後起こるかもしれないし、5万年以上起こらないかもしれない。しかし流石に数千年以上未来は日本はあるかさえわからない。文明がどれくらい進化しているかも予想がつかない。そうなると災害対策も大きく変わっている。

近い未来では可能性の極めて低い1万年周期の壊滅的大災害を今の時点であれこれ煽って何になるのでしょうか?それこそもう映画の中の話で終わりにしてほしい。

対策しても無力」「発生したら死亡」「発生する確立はほぼ無い」というのが破局噴火。ゆえに心配するだけ無駄です。

もし日本で破局噴火が発生したら国民壊滅レベルで死者が出るでしょうが、生きているときに破局噴火が起きたら、それはむしろ歴史的瞬間が死ぬ前に見れてラッキーと考えたほうがいいです。

今、日本人各個人がもっとも警戒するべき逼迫した大災害は南海トラフ連動型巨大地震や北海道の17世紀型の超巨大地震です。破局噴火なんて一生忘れて生活して大丈夫。南海トラフなどの方を常時警戒するべきです。

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