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近年の猛暑はヒートアイランドの影響なの?

まだ暑い日が続きますね。

高気圧の影響、フェーン現象の影響で云々・・・もはや38度と聞いても驚かなくなった感じがします。

いや、原因はそれだけじゃないだろう!昔はここまで暑くはなかった!近年の異常な暑さはヒートアイランドの影響もあるんじゃないのか?と思う人も多いと思います。

このヒートアイランドについて調べました。

ヒートアイランドとは

出典:気象庁・ヒートアイランド現象の概念図

ヒートアイランドとは都市部の気温が周辺地域よりも目立って高くなる現象。

コンクリートのビル、アスファルト道路などは日中に熱を溜め込み夜間気温が下がりにくくなる。自動車や空調機器の排熱も影響していると言われてます。

ヒートアイランド現象の原因

ヒートアイランド現象の原因
出典:環境省 ヒートアイランド対策ガイドライン平成24年度版 ヒートアイランド現象とはpdf

都市部のコンクリやアスファルトなどの人工被覆は日中蓄熱し、その熱は夜間空気を温める。中高層ビルが多い都市部はその空気が都市の外へ放出されにくく放射冷却が進まない。

つまり上空は蓋をされた状態になっていて夜間は熱がこもりっぱなしの状態。ヒートアイランドが深刻化するほど夜間の気温が下がりにくくなるのです。

東京の平均気温の推移

ヒートアイランドの影響が大きいと思われる東京の気温推移です。

まずは8月から

気象庁のデータベースを用いて当サイトでグラフ化(1875-2018年のグラフ)

8月最高気温平均は思ったより変わってないじゃないか?

そういう声が聞こえてきそうです。ヒートアイランドというのはイメージ的に夏に影響受けている感じがしますが実は冬場のほうが影響大きいんです。

夏場の最高気温の影響はここ100年で1度ちょい上がっている感じで、それと最高気温より最低気温のほうが影響大きくてこれはグラフを見てもよくわかるレベルで上昇していますね。

熱帯夜、たまりません。

冬のグラフ

気象庁のデータベースを用いて当サイトでグラフ化(1876-2019年のグラフ)

これを見ると最高気温もじわじわ上がっていますが、顕著なのが最低気温。相当跳ね上がって上昇しています。

最低気温が異常に上がっているせいで1日の温度変化が少なくなってきています。

※2014年12月に東京の気象庁の温度計の場所が気象庁本庁から北の丸公園へ変わり、そのせいで最低気温が1.4度下がったと言われています。たしかにグラフの右端を見るとそんな感じで最高気温はやや上がっているのに最低気温は下がってますね。

ヒートアイランドはいったい何が悪いのか?

冬場は病気を媒介する蚊の越冬など生態系への影響が出る、夏場は熱射病のリスクやエアコンなど電力消費量の増加がある、ゲリラ豪雨が起きやすくなるということです。

こういう事言うと怒られるのかもしれないが、逆を言えば冬場は暖かくなるのでエアコン電力消費が落ち込む温かいほうがインフルエンザ感染などのリスクも下がる、マイナス面だけではないような気も。

いまさら1900年前後当時の気温へ戻っても冬場は積雪や路面凍結の頻度が多くなり現代の東京の交通網では麻痺してしまいそれはそれで問題になりそうな気もする。

夏場の最高気温はヒートアイランドではそこまで温度変化はない、冬場の温度変化は大きめだがむしろ恩恵がある、と考えるとヒートアイランドはそこまで悪いことなのかと疑問が出る。

たしかに、夏場の最高気温に関してはグラフだけで見ればここ100年でたかだか1.5度程度の差でしかないような気もする。

しかし体感的には近年半端ない暑さだと誰もが感じていると思う。これは気象台の温度計はそもそも芝生の上にあり、しかも日が当たらないボックス内の温度です。

我々は芝生の上ではなくコンクリートに囲まれアスファルトの上で熱気の影響を露骨に受けながら生活しているんです。

しかもアスファルト路面は地面に近いほど気温は高く身長の低い子供などは熱中症リスクが上がりますし、体力のない高齢者も熱中症は危険です。

総務省消防庁報告データによれば熱中症救急搬送者数が近年増加していますが、ヒートアイランドが原因なのか、いや実は高齢化のほうがかなり影響しているのではないか、どうなんだろうか?という疑問もあります。

なぜなら搬送者の大半は高齢者であるからです。 これはやはり年齢別で増加しているのか否かを知りたいです。

結局の所どうなんだ?いいのか悪いのか

ヒートアイランドが地球温暖化に与える影響があるとすればそれは無視できない問題であり、真剣に取り組む必要がある。

温暖化に与える影響については、ごく僅かだという。しかし僅かでもあるならばヒートアイランド抑止対策はやるべきだと思う。

それと夏場でも最低気温はかなり上昇しているのは確かで、熱帯夜が増えれば夜間暑くて眠れないなど不快感の増大につながる。

夏場のコンクリやアスファルト付近は生命活動の危機を感じるほど灼熱になっていて、非常に危険な状態である。

こう考えると早急な対策が必要に思えます。

現在行われている対策

各省庁が協力してヒートアイランド抑止のための対策を進めています。
あまりに多すぎたので大雑把にまとめると

  • 人工排熱低減のための省エネ住宅、クリーンエネルギーの普及、公共交通の整備。
  • 地表面被覆の改善では、緑化整備。
  • 都市形態で緑地保全。
  • ライフスタイルの改善、観測や監視制度強化。

参考: 国土交通省ウェブサイトヒートアイランド対策大綱pdf

緑化した街づくり、クリーンエネルギーとライフスタイル。

つまり街路樹や芝化、電気自動車などの普及やクールビズの取り組みってことですね。まあ世の中みてるとそんな感じですね。

芝化は最近進んできているし、電気自動車やハイブリッド、省エネタイプの電化製品、クールビスやっているところもよくニュースになっています。

ただそれでも相変わらず夏場は都市部を歩くと照り返しが半端なく暑いし、夜も熱帯夜。夏場は熱中症のニュースも頻繁に流れる。ヒートアイランドの取り組みはすぐには変わらないが根気よく変えていくことが大切ってことでしょうね。

我々個人で出来ることはあるのか?

クールビズ、ウォームビズの推進

省エネ機器の買い替え促進

という目標が国から掲げられています。

それと私が思うのは、1部屋で1人がエアコン1台稼働させるより、例えば休日等は多人数が共同で集うエアコンが効いた空間を積極的に利用することで室外機の排熱量は減ると思います。

自宅に庭がある方は地面を天然芝化したり植物を植えたりすることも効果ありますね。

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